事業再生の現場から

社長の解任劇

はぁーっ、いきなりため息です。

せっかく書き終えようとしていた本日分のブログが一瞬で飛んじゃいました(涙

本日二回目のお話です。

川崎重工社長の解任劇が、昨日から新聞・TVで騒がれています。

旧川崎財閥の中心「川重」で知られる歴史ある名門ですが、今回は「目立ちたくない所で目立って」しまったようです。

発端は旧社長を中心とする三井造船との「経営統合」推進メンバーと「慎重派」の対立ということですが、数の力で「慎重派」が社長を力ずくで引きづり降ろす事に成功、所謂「クーデター」騒ぎと世間的にはとられてしまいました。

3年前にもオリンパスで外国人社長を力ずくで「解任」する騒ぎがありましたが(その後粉飾決算問題という不祥事につながりましたが)、今回は少し様相が違うようです。

川崎重工は、問題の「造船」部門の外に主力事業が「車両」「タービン・発電機」「航空・宇宙」等々7~8部門で構成されている総合重工メーカーです。

取締役会のメンバーは各部門出身者から万遍なく登用され、各取締役は事業部門を代表する外会社の代表取締役も兼務するという体制だそうです。

企業の意思決定の際にボート(経営陣)内の合意形成をよほどしっかりしたモノにしておかないと、社長のリーダーシップが執り難い、そんな構図が容易に想像されます。

まさに今回がそのケースで、前社長を中心とする「推進派」が先方と水面下での条件闘争等の交渉中に「ハシゴを外された」格好になってしまったようです。

「CEO(最高経営責任者)」や「COO(最高執行責任者)」等責任と権限を明確にする欧米企業では、「取締役会」での解任というこういったケースは少ないのだと思いますが、川重の場合のように1企業に代表取締役が10名も居て、それぞれ出身事業部門の後ろ盾で合議形成しているようなボードの場合、「過半数」の取締役の反感を買うとこんなことも実現できてしまうのです。

カワサキと言えば、学生時分1年下の後輩Mクンが「カワサキGPZ400」を乗っていて、その重低音が非常に「カッコイイ!」と記憶に残っていますが、「苦渋の選択」だったとは言え名門企業に起きた「お家騒動」です、世間の耳目はしばらく同社に集まるのも仕方ないことですよね。(因みに私は学生時分スズキの「KATANA」というバイクに乗ってました♪)

いずれ内幕や内情は、ルポライターや経済小説で明らかになって行くのでしょうけど…



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