事業再生の現場から

タイミングの問題かなぁ…

先々週から先週にかけて取引先社長と共に、複数の取引行へ借入金条件変更のお願い行脚に出ました。

中小企業金融円滑化法が終わったのに「なんでこのタイミングで?」と思われる方がいらっしゃるかも知れませんが、企業は生き物ですし、他社(或いは従業員も)との絡みがある資金繰りについては「待った無」で、対策の遅れが即=死に繋がるケースもあって、法律が失効した云々などには正直構っていられないのです。

そもそもこの会社が「リスケ申し出已む無し」の結論に達したのは、「これ以上の追加融資はできませんよ」と銀行筋から釘を刺されている中で売掛金回収に時間を要する事情が発生したからで、過去の負債発生要因についての経営巧拙は責められても、言わば「不可抗力」的な事情が大きいと思います。

メイン行に相談しても同上の答えで「埒」が開かず、新規調達努力の甲斐も無く手元資金が徐々に枯欠して行く現状では「リスケ依頼も已む無し」と判断した次第です。

ところがこのリスケ依頼が思わぬ(まぁある程度予測してましたが)抵抗に遭って、難航中です。

メイン行は、先月保証協会付で他行から借り入れていた長期資金を肩代わりしていました。

昨秋にメイン行から提案があって、取引の薄い都銀から保証協会付5年で借りていた残債を10年借換扱いにする手続を社長と担当者の間で進めていたのが、幾つものハードルを超えようやくメイン行による借換(肩代わり)が終わったと思った処に今回のリスケ依頼です。

この提案は「真水(資金の貸増し)」が入る訳でもなく、途中で頓挫しても社長にとっては何て事は無かったのです。

しかも当社の大口売掛金回収長期化の情報は、きちんとメイン行担当者に伝えていたそうです。

社長と私で事務所にお出で頂いた担当者に書面を持って事情説明&リスケ依頼をお願いしたのですが、その後社長からの情報・連絡を見聞きすると、どうやら「リスケ依頼」は担当者と担当上司の2人が預っているとの事で、本部への報告・協議どころか支店長にも情報を出していないのだとか…。

もう2週間になっちゃうよ。

大丈夫なのかなぁ。

社長の会社の方は、ある程度銀行の反応を想定済で手は打ってあるけど、あまり長い間案件を手に持っちゃうと大変な事になっちゃうのに…。

「円滑化法」の時は、リスケ申し出時に受付票みたいのを即用意して対応してたようでしたが、今は取り敢えず放置でも良いんですかね?

近々担当者と上司が2人で来社するって事でアポ待ちなのですが、こちらからお店にお邪魔できるのに… ねぇ。

どうするんでしょうね???

やっぱ自己防衛本能と言うか、そこが1番になっちゃうんでしょうかねぇ。

 

 



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