事業再生の現場から

狐と狸

弾劾された企業や業界が「食品誤表示」としたかった問題は、ついに「食材偽装」問題となり、日々マスコミを騒がしています。

有名百貨店や有名料理店で次々発覚した問題も、三越・伊勢丹HDとホテルオークラのお詫び会見で終焉・幕引きかと思いきや、今度はおせち料理に使う伊勢エビの相場が急騰しているという事態から「食材偽装」問題が改めてクローズアップされて来ているようです。

「従来伊勢エビと表示していた外国産オマールエビを今回は本物にしないと不味い」との業者心理から、国内産伊勢エビの相場が例年の20~30%上昇しているらしいです。

景気回復で消費者の購買意欲が上昇基調にある時、購入対象となる商品そのものの信用が疑われ消費意欲が損なわれる事の無いようにと、政府も消費者庁を前面に押し立てての調査体制を敷いているとのことですから、本物嗜好の高い高所得層の食べ物と我々庶民の食べ物の格差は益々拡がって行くだろうと思います。

良いモノ、おいしいモノ、安全なモノはそれだけで「付加価値」が高いのですから、価格も「普及品」より高いのは当たり前。

今までもこの手の問題が発覚する度に辿ったように、今回も「当面の間」の反省・自粛ムードを経て偽装問題は収束して行くものだと思いますが、専門家によると「食品(材)偽装」は永久に無くならない問題なのだそうで、そこが問題です。

身銭を出す人は、自分で納得して商品や製品を選択する「確かな目」が必要だとでも言うのでしょうか。

私はそんな「確かな目」を養う時間も費用も馬鹿らしいと考える性質なので、自然体で臨みます。

騙す事業者がズルイのか、騙される消費者がバカなのか、狐と狸の“ばかし合い”は益々巧妙になって行くんでしょうけど…。

でも情報量から言ったら仕掛ける立場の事業者が圧倒的に有利な立場ですよね。

これって「○○詐欺」なんかと本質的な処は一緒なんじゃないでしょうか?

考え過ぎですか?

 

 



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