事業再生の現場から

田中角栄元首相

12月16日は故田中角栄元首相の命日で、今年で没後20年になるんだそうです。

田中角栄氏と言えば、小学校卒(実際は専門学校まで出ているらしいのですが)の叩き上げ党人派代表で、総理大臣就任時には「平民宰相」とも「今太閤」とも言われるほどの立身出世をした人物として有名です。

政治資金集めの不透明さをジャーナリストに追及され、「金権政治」の元凶として政治の表舞台から退いた後も派閥の力を背景に「闇将軍」として政界に君臨、歴代総理を実質的に決定できる「キングメーカー」として辣腕を奮った事でも知られます。

若い頃の田中角栄氏は「コンピューター付ブルドーザー」ともあだ名されるほど、頭の回転が早く行動力に優れた政治家として政治の世界で頭角を現して行ったのだそうです。

この辺りの話は「小説 吉田学校」(戸川猪佐武著)に良く著されたり、「角栄本」として今でも色んな著者が論じている処ですので、改めて此処で礼賛すべきではないかも知れませんね。

しかし、今書いただけでも「今太閤」「闇将軍」「キングメーカー」「金権政治の元凶」「コンピューター付云々」ですよ。

田中元首相を指し示す言葉がこんなにもあるんです。

「ロッキード」や「ピーナッツ」、「蜂の一刺し」なんてのも田中元首相を思い出させてくれるキーワードですよね。

未だこんなにも皆に愛された政治家って他にいますかね。

戦後の講和条約を纏めた吉田茂、所得倍増政策の池田勇人、沖縄返還の佐藤栄作元首相達のように業績が思い出される歴代宰相は居ても、田中角栄元首相のように人間そのものについて、その死後も研究が続いたり著述の出版が相次ぐような魅力がある政治家は、正直思いつきません。(最近、伊東正義元官房長官の清廉な生き様を称賛する新聞記事を読んだくらいです)

とにかく皆、田中元首相が好きだった、或いは田中元首相が登場した時代が好きなんでしょうかね。

私は学生時代、友達と一緒にバイクツーリングの途中で旧西山町(現柏崎市)にある田中元首相の生家を見に行った事があります。

完全な「おのぼりさん」で、総檜造りの立派なおうちに感嘆の声を漏らしたことを憶えています。

旧新潟3区では田中元総理は神様のような人で、今でも信奉する方は多いと聞きます。

ただの「金権政治家だった」では説明できない、「情の人田中角栄」の魅力が語り継がれているそうです。

 



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