事業再生の現場から

破綻懸念先になると…

先日、都内某税理士事務所で初めてお会いした部品メーカー(プレス屋さん)のお話を、少しご披露したいと思います。

リーマンショックによる減産と、円高進行による組立メーカーの海外(逃避)進出によって、相談に訪れた会社(X社とします)の業績は急降下…。

それまでの事業で培った2億円にも及ぶ内部留保を5年で喰い潰し、今期決算(今期も営業赤字だそうです)で「債務超過」に転落する恐れが出てきたとの事。

金融取引面については、Y行とZ行が残高的に並行メインの位置付で、それぞれが長期運転資金の借換資金を適宜支援している状況だと聞きました。

間もなく決算を迎えるX社の試算表に目を通す(補助勘定付)と、期初に1億円あった借入残は、現在両行合わせて8,000万円に減少している一方、手許資金が底を尽きそうで、具体的には2月末の決済も危ういとの緊急性ある相談です。

X社が今期も営業赤字を計上すると5期連続の営業赤字、そして最終利益も当然赤字を計上することになるので、自己資本がマイナスに陥る「債務超過」企業となり、私の感覚では、X社の債務者区分(格付)は「破綻懸念先」になりそうです。

「破綻懸念先」の烙印を押されると、よっぽどの事情が無い限り(例えば保証協会のセーフティネット保証付貸出等)、金融機関の融資窓口は閉じられてしまいます…。

それを裏付けるかのように、Y行は期中の試算表を見て「新規融資については、当面様子見と言う事で…」と言って来たそうです。

 

金融庁や財務局が「中小企業の金融を円滑ならしむため、最大限の金融支援を…」と言っても、最終的には金融機関だって「自己責任」で経営しなければなりません。

不良債権を作って、その経営責任を株主や監督官庁に問われ兼ねない「リスク」を、敢えて今取ろうと思う金融系の経営者が何人いるでしょうか…。

 

話が脱線してしまいました。

X社の話です。

何としても事業を継続したいX社長は、「期初対比、分割弁済で落ち込んだ分の70%くらいを借換でお願いするとして、問題は来期以降も事業を継続して行くことで利益が上げられる見込みがあるのか、あるとしたらその方法と確度は…。社長のビジョンは? 等々をきちんと書面に落として、銀行の理解を得る必要がありますよ。いわゆる「経営改善計画」を作って、そのうえで業績の進捗を定例的に開示して行く努力も必要だと思います」etc

話が長くなりそうなので、次回に持ち越します!(^^)!

 

 

 



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