事業再生の現場から

増加運転資金への対応

某信用金庫のおエライさんとお話をして来ました。

「リスケ先が景気上昇局面で、増加運転資金が必要になる局面を最近よく目にします。だからと言って、取引金融機関が運転資金を簡単に融資してくれる訳もなく、対応に苦慮してます。××信金さんも対応は似たような感じじゃないですか?」

相手は凄くエライ方なのですが、古くから面識ある先輩なので、遠慮なく直球を投げ込みます(まぁ108㎞精いっぱいのストレート(笑)です)

すると意外な答えが…。

「最近はうちでも“支援先リスト”を作って、仮にリスケ先であっても信用保証協会のサポート機能や再生支援協議会の支援会議を通して、簡単に融資申し込みを断らないようにしてるよ。最近も2例ほど、リスケ先に新規融資を出したよ」

ほうーっ、凄い!!

「お上からも“特別な配慮を”とお達しが出ているくらいだから、他行も同じような対応なんじゃないのかなぁ…」

 

いえいえ、どうして。

さすが○○信金さん、お目が高いですよ!(^^)!

 

私達も「リスケは銀行としては最大限の支援です、でもリスケ後は新規融資は厳しいですから、今後の資金に関しては自賄原則でお願いすることになります」と念押しされて条件変更に応じて貰った取引先であっても、「増加運転資金」や「新規設備投資資金」の調達をあきらめる事なんてありません。

要は、融資金がどのように事業に役立って、決められた期間にきちんと完済できているか、その間の債権者リスクがどんだけあって、どうやってリスクを最小限度にヘッジするか、その辺りをを説明し切れるかどうかですからね。

私達は慣れたもんですが、金融機関の窓口にいる担当者の皆様は、まだその扱いに精通しているとは思えません。

 

経営規模は小さいながら、きちんとやってらっしゃる××信金さん、素晴らしいと思いました。

 



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