事業再生の現場から

街角景気ウォッチャー②

以前にもご登場頂いた「街角景気ウォッチャー」こと馴染みの不動産会社社長であるN社長を訪ねて来ました。

特別に用事があってお邪魔したのではなく、相変わらずの時間調整こと“油売り”で、基本的にこの社長との関係は20年前と何ら変わりません。

とにかく世情に詳しく世話好きの社長なので、事務所には入れ替わり立ち代わり色々な人達が来店する不動産屋さんです!(^^)!

「最近どうですか、○○市の方は? 物件動いてます? この時期は学生の入れ替わりで物件案内とか忙しいんじゃありませんか?」私が伺うと、

「昔ほどは遠くから来ている学生が多くないんだよ、景気が悪くて親元も自宅から通える大学って… 年々そういう傾向だよ」

なるほど! 「公示価格も発表されましたが、東京は別として、田舎じゃあまだ値下げが続いていますものねぇ。業者間売買も低調なままなんでしょうかねぇ?」

「そういやぁ、最近は投資物件がありませんか?って、やたら東京圏からの問い合わせが多いよね。業者じゃなくて、士業をやってる個人とかね」と社長。

「なるほど…、最近は“○年で10億円の資産家になった”とか、“○〇万円から始める不動産投資”みたいな本が売れてるみたいですから、そういうのに触発された個人投資家が賃収物件を狙っているという事なんでしょうね。私の仲間にも居ますよ、士業で安定収入が欲しいから不動産投資に乗り出したいと言ってる人たちが…」

「不動産屋のオレが言うのも何だけど、不動産は買っちゃうとダメね。所有しちゃうと、ランニングコストが馬鹿にならない」

「そうですね、本は良いことしか書いてないから皆その気になっちゃいますが、資産10億円ってことはそれなりの借入金もある事だし、出口を考えないでヘタに手を出すと、とんでもない痛手を被る事になりますよね」

「建物は減価して行くからなぁ…。買った時の値段で売り逃げできる保証なんて、何も無いからねぇ」

「おっしゃる通りです。不動産市況に先高感がある今は気持ちが高揚しているでしょうけど、それも都心部だけの話。田舎の物件が先々値上がりする可能性なんて殆どありませんよ」

二人の結論から言えば、不動産に大金をはたいて投資するのはNGなんだと思います。

でも購入希望者が居ればこそ、不動産屋さんの出番が必要となるのも事実です。

「同じ不動産を売ったり買ったりの仲介して、賃借人を見つける仲介をする。家賃回収管理や物件の管理をして管理料を頂戴する」

やはり不動産屋さんは、一度やったら止められないお仕事なのでしょうか??

 



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