事業再生の現場から

嗚呼…新銀行東京

お早うございます。

連日のうだる様な陽気…今日も最高気温30℃超の予報です。

初夏を過ぎて既に盛夏の様相、これも地球温暖化の影響なのでしょうか…。

 

石原都政時代に登場した「新銀行東京」が、東京都民・八千代銀行グループ(東京TYフィナンシャルグループ)に経営統合されるとのニュースが出ました。

「既存銀行が“貸し渋り”でリスクを取らないなら、東京都が銀行を設立して中小企業の資金需要を支援する」と云う高邁な精神でスタートした新銀行東京でしたが、審査体制の甘さを衝かれて不良債権が積み上がり、リストラに次ぐリストラに追い込まれ、今後の先行きが注目されていました。

最盛期10店舗あった支店網も、現在は新宿にある本店1か所での営業を余儀なくされているとのことです。

銀行と言うと聞こえは良いのですが、資産規模や人員・店舗網は、正直信用金庫並の体制では無かったと思います。

既存銀行に取り上げて貰えない案件を多少割高な金利を貰って運用しても、貸出金が不良債権化したのでは「元も子もない」を体現してくれちゃった銀行になっちゃいました。

今回TYフィナンシャルが引き受けたのは、完全に「救済のため」であって、新銀行東京に魅力を感じてのことではないでしょう。

石原都政が生んだ新銀行東京は、「ミドルリスク先からのミドルリターン」を目指した木村剛氏の日本振興銀行と共に、時代のアダ花・象徴的な存在と言って良いと思います。

元職の先輩・後輩にも、新銀行東京に転職した人材がいました…。

風の噂でさらに転職したとか耳にしますが、新銀行東京の身売りには、ひとごとでは無い寂しさを感じます。

 



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