事業再生の現場から

来年度に寄せる期待大でホントに良いのか?

3月も間もなく月末を迎える。

言うまでもなく3月末は官庁や学校にとって「年度末」であり、4月には様々な組織で新人さんが「お目見え」することになる。新たな出会いを期待して、心理的には、なんとなくだけど“わくわく・そわそわ”する季節の到来だ。

もうひとつ、3月は決算を迎える企業が多い。

本来企業の決算月は「任意」に設定することができるのだが、官公庁の「年度予算制」に合わせた訳ではないのだろうが、依然として3月を年度決算(本決算)とする企業が多いのだ。これは大企業だけに限らず、中小企業においても同じ傾向があるように思う。

 

と言う訳で、今月末に本決算を迎える担当先も多い。

弊社の取引先では、多くの企業が「予実管理制」を敷いている。売上から仕入(原価)経費・利益に至るまで予算(計画)を立て、毎月毎に実績管理を行うことで、経営改善の進捗を内外からチェックするのだ。

3月も20日を過ぎたので、大半の取引先は2月末時点での「試算表」もできあがっているのだが、業績はどうなのだろう? 昨年同時期実績に比べ「苦戦」している企業が多いような気がする。

例えば、昨年2月実績が予算対比120%の営業利益を上げていたA社の今年2月時点の営業利益達成率は、計画対比67%で、対前年比でも81%であるとか…。

計画そのものを昨年から引き上げているならともかく、利益目標は前年対比±0で据え置いたのに…である、と言う風に。

 

今日ミーティングをして来たB社も、今季業績は昨年と比較すると伸び悩んでいる印象だ。

外部からの「引き」(需要)が減っていると社長も認識しているので、やや「黄色信号」が点滅しそうな雰囲気になって来た。

人件費の高騰やそもそもの人手不足、相変わらずの発注元からの単価引下げ要請etc

消費税先延ばしを想定してか、日銀の景気判断もやや後退気味である。

 

風が吹けば桶屋が儲かるというが、他人任せ・成り行き任せでは事業は安定しない。

努力した経営者だけが「果実」を得られる、と言うことを自分自身肝に銘じようと思う。来年度も中小企業にとっては厳しい1年が待っていそう…。

 

 

 

 

 



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