事業再生の現場から

三菱自動車・燃費偽装問題の混乱が続く

ekワゴン等の軽自動車の燃費偽装問題で揺れる三菱自動車に関連して、実は燃費偽装があったのが「軽自動車」だけではなく、同社が製造するほぼ全車種で「違法測定」が行われていて、結果燃費表示を偽装していたことが新たに分かったと報じられています。

既に同社の水島事業所では、軽自動車製造部門の40%相当の人員が「自宅待機」になっていたり、賃金カットが取沙汰されていたりと、波紋が広がっていました。

更に同社とそこで働く社員だけではなく、ピラミッド型の部品供給を担っている下請会社では、生産台数の激減に伴い部品が在庫のヤマを成しているとも報道されています。下請工場では工場の稼働率が大幅に低下し、資金繰りに窮する業者が続出する可能性も取り沙汰され始めました。

日本政策金融公庫などでは、緊急対策として金融面でサポート資金の提供を始めたとも聞かれますが、部品メーカーなどの下請会社にとっては、今回の燃費偽装問題は「寝耳に水」「青天の霹靂」と言って良い知らせだったと思います。金融面のサポートも「無いよりは有り難い」にしても、「借入」なのですからいずれは「金利」をつけて返すしかありません。

順調に行っていれば、国内の自動車メーカーは円安進行を受けて好業績が続き、過去最高益を更新するかも知れないとの期待も高まっていたのに…です。特に富士重工業やマツダ等の特徴ある車輌を生産販売している自動車メーカーに対する市場の評価と期待は、相当に高かったのです。

これは三菱自動車についても、同じ事が言えるんだと思います。

 

でも起こってしまった…と言うか「発覚してしまった」と言う方が正しいのでしょうね、燃費偽装の実態が世間に明らかになってしまった以上、そして更に問題が拡大してしまっている以上、三菱自動車としてはその罰を受けて反省して貰う必要があると思います。

ただ願わくば、三菱に対する罰が、罪の無い「中小企業」の経営に過度にしわ寄せが行くことの無いよう、それだけを願いたいと思うのです。



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