事業再生の現場から

東昭建設の破綻

お早うございます。

先週末に表記に関する信用情報が流れました。

既に地元紙である下野新聞でも報じられていますので、ここで私が戯言をぬかしたところで影響は無いでしょう。少し同社の経営破綻について、書いてみようと思います。

東昭建設(とうしょうけんせつ)は、栃木県矢板市に本社を置く総合建設会社です。

昨今では諸々事情が重なり、売上高は相当減少したようですが、かつては「地場ゼネコン」と言われる経営規模を誇り、矢板市では浜屋組と2トップを成す地元の有力企業でした。

同社のトップにあった出口氏は、長く栃木県議会議員を務めたほか、県中小企業団体のトップにも席を持つ、地元政治経済界の有力者でもありました。出口氏は矢板市選出でありながら、県政経界にも広く名の知れた実力者であったとも聞いています。

そんな背景を持つ東昭建設ですから、矢板市という経済規模の小さい街に本拠地を置きながらも、最盛期には数十億円の売上を上げることができていたのだと思います。

とにかく同社が地元を代表する「有名企業」であったことは間違いありません。

 

その東昭建設が、なぜ今回経営破綻に陥ったのか?

 

地元で土建業を営む知り合いの社長さんに伺うと、その裏事情が透けて見えて来ます。

「東昭(建設)が今の今まで仕事を続けて来られたのが不思議なのさ…。どうやって資金繰りを回して来られたのか、倒産しないのか、矢板の七不思議だって言われてるんだよ(笑)」と件の社長が教えてくれます。

「メイン行はとうの昔に貸出債権をサービサーに売っちゃったって言うんでしょ?東昭の本社は、地元の○○さん(不動産業者)が買って東昭に月100万円で貸していたって言うし、今回のスポンサーが千葉の業者だって言うんだけど、従業員と会社の名前だけ引き継ぐだけで、下請業者への支払は一切しないっていうんだからさぁ。可哀そうだよ、今まで○○社長に付き合ってた業者は…。××建設なんて数千万円くらい引っ掛かったって噂だよ、連鎖が起きなきゃ良いけど…」

 

同社の「支援」に名乗りを上げたのは、千葉県柏市の建設会社だということです。

本当に「支援」と言える内容なのかどうか分かりませんが、地元では「東昭建設の破綻に続く連鎖倒産」が出るのか出ないのか、土建屋さん達は固唾を呑んで様子を覗っているそうです(社長談)

暫く、続報に注意しておきますか。

 

 

 

 

 



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