事業再生の現場から

忍び寄る影…日本国債デフォルトの可能性

お早うございます。

週明けから暗い話題で恐縮です。

先週末の事でしたが、各誌に「日本国債の所有者のうち外国人の持ち高が10%を超えた…」旨の記事が掲載されました。

多くの人達が知っている通り、日本の国債発行残高は1,000兆円を超え、その利息支払だけでも年間10兆円余、国債元本の償還と合わせて国家予算の1/4が、国債という借金の弁済で吹き飛ぶ、そんな財政状態になっているのが我が国です。

しかもこの国債残高、ご承知のように年々増加の道を辿っていて、収束する見込みがありません。少子高齢化の進展に伴い、税収は不するわ、一方で社会保障費用関連等歳出はまだまだ拡大する懸念があるわで、正直「国の未来が明るい」などとは口が裂けても言えない状況だろうと思います。

こんなピンチにある財政状態の中でも、政官で、未だ無駄遣いと思しき悪しき慣例や政策を改めようとしない姿勢や動きが改まらないのは、実に腹立たしい事です(個人的見解です)。

 

ところで、これだけ財政がひっ迫しているのに、国際的に日本円が信任を得ているのは、日本の国債(日本政府の債務)は、その大半・90数%以上が国内の法人・個人でもって消化されているからだと、言われ続けて来ました。

国民の貯蓄が日本政府発行の日本国債を引き受けている、貯蓄率がOECD加盟国の中でも抜きんでている日本ならではの財政支援の構図ですが、近年そうも言えなくなってきたようです。

アベノミクスの目玉となる主要経済政策は、「金融緩和」と「財政支出」です。(成長戦略なんやかんや言ってたのは、いつのまにか雲散霧消ですものね)

経済活性化のため財政出動を行った結果、前述のように日本の国債発行残高は1,000兆円を超え、今や1,100兆円水準まで膨れ上がって来ました。しかもその収束の見込みも無く、暫くは国債残高が更に膨れて行くことが、ほぼ確実に想定されるのです。

そこに今回の外国資本の登場です。

 

国債を引き受けてくれるスポンサーは多い方が、発行元(日本政府)としては有り難いことです。がっ、国債の信用が失墜し、国債保有者が一斉に国債を手放す行動に出たらどうなるか?

国債価格は暴落し、長期金利は暴騰します。

直接的に国債を購入していない国民も、金利上昇により経済的・社会的な悪影響を甘受さぜるを得なくなる筈です。

日本人には憐憫の情があり「死者に鞭打つ」行為は忌とする感覚がありますが、外国人特に隣の大国では「水に落ちた犬は棒で叩け!」とする考え方があります。

国債を取引するヘッジ・ファンドは「儲かれば良い」のですから、日本国債に信用不安が起ころうものなら、「これ幸い」と先頭に立って国債を売り浴びせて来るでしょう。

 

国債の外国人保有率が増えるということは、そういうリスクが増大しているという事なんだと思います。

 



コメント

※コメントは承認制となっております。承認されるまで表示されませんのでご了承ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です