事業再生の現場から

既存取引のデメリット・メイン銀行からの金利呈示

お早うございます。

またまた台風が日本列島に近づいているそうで、このジメジメ・ムシムシ感は堪りませんね(ToT)、体に堪えます…。

今度の台風13号、既に夜半から栃木県内は時として凄い勢いで雨量を記録しているようですが、災害に及ばない程度で過ぎ去って貰いたいものです…。

 

さて、私のお客さまに取引銀行数行からリスケ(弁済条件の変更=緩和)を受けている会社があります。業績改善成って損益的には経常赤字が黒字に、その経常(最終)黒字もリスケ支援後数年続き、お蔭さまで資金繰りも… 手元資金が毎月末数千万円単位で翌月に繰り越せるようになって来ました。

営業キャッシュフローもこの数年は、年間3,000万円を上回っており、滞納していた消費税や社会保険料も完納、社員のボーナス支給も再開できるようになった、まさに「事業改善」の教科書的な事例となる再生劇を果たしつつある企業なのです。

 

ところでこの会社、現在のところ、年間18百万円を予算として取引各行に「シェア割弁済」を続けているのですが、業績改善も進み、資金繰りにも余裕ができて来たので、「リスケの出口」を考えています。

長く金融取引を支えてくれているメイン行からも「他行(メイン行の他に3行から借入あり)からの借入金をうちが全額肩代わりしましょう」との提案も来ています。

「リスケの出口」戦略としては悪くない話です。

 

ただ問題もあります。

この会社、新規取引で借入金を申し込むとしたら、たぶんどの銀行でもバリバリの「正常先」です。

今の金利水準であれば、年利1.00%を下回る金利呈示があってもおかしくない、そんな財務内容になっていると私は見ています。

実際、弊社が絡んだ「事業再生」手法を経て健全企業となり、現在は市中銀行から年0.7%で資金調達をしている企業もありますし、金融緩和が進んで「貸出競争」の渦中にある銀行筋から、年1.00%を下回る金利呈示を受け、実際に資金調達をしている企業など“ザラ”にありますから。

メイン行から呈示されている金利は、既存貸出金より若干低いレートではあるのですが、私は最低年利1.50%以下の金利呈示がなされるまで動かない方が良いと思っています。

メイン行との「綱引き」が続きますが、仮にここに競合先が出て来ると、メイン行の対応も変わって来る筈です。

白馬の騎士(ホワイト・ナイト)が現れないかなぁ(笑)



コメント

※コメントは承認制となっております。承認されるまで表示されませんのでご了承ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です