事業再生の現場から

前受金という便利なおカネ…

お早うございます。

今週は曇~雨の予報が多く、今日も午後から大雨の予想ですが、「三寒四温」…少しずつ暖かくなって行く過程だと、気持ちを引き締めて行きたいと思います。

 

先月の事でしたが、某金融機関の紹介で、不動産事業系の社長さんとお会いする機会がありました。

住宅建築請負を生業とする会社で、設立後10年以内と、まだ成長過程にあるようです。

社長さんも40歳になったかどうかの若い経営者…、創業期から事業をどんどん伸ばし売上も急増、旺盛な資金需要に取引銀行等が「前向き」に応えた結果、借入金が事業規模に比べ高止まりする事となり、直近では、取引銀行の新規融資判断も厳しくなっている様相でした。

まぁ、ここまでは良くある話の一つでしかないのですが…。

 

問題は、この会社が、顧客と契約する際に「契約金」や「着手金」の名目で施主さんから預かる「預り金=前受金」の残高が異様に多いこと…。

銀行からの借入金が難しくなると、資金調達を“預り金”などの「前受金」で調達するパターンが増えますが、この会社のように「住宅」等大きな買い物が絡んで来ると、後日大きな問題になり兼ねません。

「前受金」は、便利ですからね。 「今なら〇〇%引きで!」なんて危ない兆候です。

このパターン、過去にもいろいろ問題を出して来ました。

 

この社長を紹介してくださった金融機関側にも、いったいこの会社をどうしたいのか、債権者側でどこまで面倒を見られるのか等々、ある程度の覚悟なり青写真を決めて貰うしか無いような気がします。

と上記のようなことを紹介してくださった担当者に話をして、その日は帰って来ました。

 

何でもかんでも案件を受けられる訳ではありません。

騒動に巻き込まれそうな案件は、前もって回避する習性が身についています。

渦中の栗を拾う勇気がないのか?と問われる方もいらっしゃるかも知れませんが、会社(弊社)としては、事業リスク等に直結する案件はなるべく避ける方針でいます。

僭越ながら…人様を指導しておいて、自らが事業リスクを予知できず、廃業の憂き目に遭っていたのでは話にならないでしょうし(笑)

 

 

 



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