@佐藤の事業再生徒然日誌

誰か教えて・・・

あるメーカーの3代目経営者、資金繰りに行き詰まって弊社へ相談に来た。

話を聞いて納得、銀行からの借入は売上の2倍、ここ数年は金利だけの支払いに切り替えてはいるものの、負担は重く、金利支払いのために税金や外注費やの支払いを伸ばしてきたものの、そろそろ限界。

手元にある資金を溜まった銀行の利払いに当てるか、買掛の支払いにするか、従業員やパートの給与にしようか迷っている。

見れば30代半ばの若社長、年齢の割に多額の借入金なので訳を聞いてみると「親父からの引継いだ借金がほとんど」とのこと。

 

その社長、10年ほど前に先代社長である親父が急逝、その時は20代の前半で何も解らないまま、家業を絶やしてはならないと思いで社長を継いだ。

まだまだ若くて、帳簿の見方、銀行との付き合い方、何も解らなかったが、会社を継ぐ以上は「必須条件」なのだという銀行の説明に従って「借金」も引き継いでしまった。

しかしその時既に大幅な債務超過で借入過多、その上先代社長の体調悪化に合わせるように、業績も急激に落ち込んでいた。

それでも借金を引き継いで暫くは銀行もお付き合い(新規の融資)をしてくれたが、20代社長の経営する会社がそうそう立ち直れる訳もなく、それから2年も経つと掌を返したように銀行は借入の返済を迫るようになってきた。

 

 

過ぎてしまった時間は取り戻せないし、過去の行為は取り消せない。

それでもその時彼に「他の選択肢がある」ことを教えてあげられなかったのだろうか。

業種や利益状況から見て、引き継ぎ時点でどう見ても返済出来ない借金。

彼の人生には「引き継がない」という選択肢もあったのだと。

あれから10年、若手経営者として苦労に苦労を重ねてきてはいるが、それでも借金は全く減らず、むしろ増えている。

もし引き継がずに何か新しいことでも始めていれば、彼ならきっと、今頃は人並みの暮らしができたであろう。

 

それでも借金の額に臆することなく前向きに生きている若い経営者。

過酷な人生を歩んでいる彼に「少しでも力になってあげたい」、会った人全員がそんな気になる、若さと情熱と未来を持った若い経営者であった。

 



コメント

  1. 山田の案山子 より:

    お久し振りです、小生もメーカーの端くれその点にチョット触手を動かされました。
    現在の経済状態が相当悪い事は推察されます、メーカーである最大の利点は自ら開発し・独創的なアイデアを盛り込める・市場を動かせる・価格と原価を自ら設定できるでしょうね。
    絶えず新たな挑戦をして変わって行く事、それがメーカーいや企業の宿命ですよね、今からでも新たなアイデアで新商品の開発が出来れば一発逆転です、頑張って応援して欲しいな佐藤さん。
    どんな職種のメーカーか知りませんが異業種からのアイデアだって馬鹿に出来ません3代目頑張れ~~!!

    • 佐藤 正人 より:

      コメントありがとうございます。
      よく見ると、文章にところどころ拙い部分。
      直しておきますね。
      また、いろいろと「経営」について教えてください。

※コメントは承認制となっております。承認されるまで表示されませんのでご了承ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です