事業再生の現場から

炎環・永井路子

GW期間中の話なので少々時間が遡りますが、GW後半の天気が崩れた折、久し振りに書棚から表題作を取り出し読み返してみました。

私がこの本を買ったのは、確か3年くらい前だったと思いますが、「炎環(えんかん)」の初版は、1964年と言いますから昭和39年、なんと東京オリンピックの開催年に発表された作品だそうです。

鎌倉幕府の開祖となったのは源氏の棟梁・源頼朝ですが、なぜ頼朝の子孫である「源氏」の天下(征夷大将軍)が三代で終わり、北条氏(平氏)が“執権”の名の下に幕府を私物化できたのか、日本史に疎い私はずーっと不思議に思っていました。

三代将軍・源実朝が暗殺されたのは知っていましたが、暗殺者が実兄・頼家(頼朝の次男=二代将軍)の息子だった事など全く知りませんでした。

 

「炎環」では、頼朝が義経などの実弟達をどうやって排除して行ったのか、北条氏を始めとする関東武士達が鎌倉幕府において、どのように力をつけて行ったのかを、歴史上あまりスポットを浴びる機会の少ないであろう周辺人物(頼朝の実弟・阿野全成や北条政子の実妹・保子等)の目を通して、明らかにしています。

煩雑でとっつき難そうな歴史であっても、読み方の頭にすーっと入って来ますよね、面白いストーリー仕立てだと(笑)

初版より丁度50年になる本ですが、とても面白く勉強になると思います。

最近読んだ本でも、皆様にお薦めしたい本ですよ!(^^)!



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