事業再生の現場から

東芝問題に思う②

昨日の続き…

東芝問題は、旧経営陣による引責辞任で幕を下ろしかけましたが、そう簡単には行かないようです。

一部から指摘されていた、粉飾決算を隠した中「作られた情報」を基に株式等を購入して損害を被った一部の投資家が、旧経営陣と東芝本体を相手に損害賠償訴訟を提起したようです。

しかも海外、米国からです。

原告は、同じように東芝株の売買で損害を被った他の投資家の訴訟参加も呼び掛けていると言うことであり、その拡がりが懸念されます。

どうりで一昨日の東芝株は、悪材料の「あく抜け」で急伸したのに、昨日の株価は、朝高後ナイアガラ(滝)状態だった訳です。

訴訟と損害賠償額の拡がりを懸念した売りだったのでしょう。

株価は市場が決めることなので、これ以上考えても仕方ありません。

 

昨日、旧経営陣によるパワハラ(と言われちゃった)問題について私の考えを書き込みましたが、私もあの人たちの部下だったら、きっと「何とかしよう」と脂汗を流しながら、無い知恵を絞っていたに違いありません(笑)

上司の立場からすれば、「何とかせい!!」と言われて、経過はどうあれ結果を残す部下と、設定目標や指示・命令そのものを批判・無視、或いは評論家のような批評ばかりして結果が出せない部下のどちらかを選べと言われたら、当然結果を残す部下を選ぶと思います。

東芝のような10万人を超える社員がいる組織では、様々な考え方をする社員もいるでしょうし、批判分子というかそういう人達も組織内にいることは大事なことなのでしょう。

そのような実態を知っているトップだからこそ、社内風土の改革の必要性を感じて、その世代前の経営陣より余計に「経営計画目標の必達」に拘ったのかも知れません。(まぁ報道されている内容を良く取ってさしあげればの話ですが…)

 

でも組織の小さい中小企業においては、そんな悠長なことを言ってはいられません。

企業もそこで働く従業員も「優勝劣敗」、それこそが究極の平等なのではないでしょうか?

優秀且つ業績貢献度の高い社員を引き上げ、責任と権限を持たせどんどん大きな事業案件に関与させて行く、その登竜門として少しキツめの仕事を与えトレーニングして行く。

経験と知識を習得した社員は、さらに大きな貢献を目指して、仕事や利害関係者から受ける「圧」を撥ね返す力を着けて行く。

そんなのが人材育成の理想形なのかなぁ。

東芝は「利益至上主義」を改善して行くべきと言う方もいらっしゃるが、私はそうは思わないのですよ。

 



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