事業再生の現場から

地銀は生き残れるか⑧

地元紙の既報によれば、大田原市に主力工場を置く東芝メディカルの嫁入り先が、どうやら決まったようです。

地元の人達は「外資じゃなければ…」と思っていた人が多かったようで、キャノンへの経営権譲渡が決まったとの報道に「安心しました、歓迎です!」と、嬉しそうにインタビューに答える地元民の表情を見ると、こちらも頬が緩みます!(^^)!

外資=冷徹のイメージがあるのだと思いますが、実際にはそんなに警戒する必要はないんだと思います。医療機器を製造する東芝メディカルは、東芝グループの中でも「優等生」的存在だったのです。収益力のある事業体の成長を削ぐような「的外れなリストラ」を外資は行わないでしょう。

同社が「金を生み続ける鶏」である間は、仮に外資が親分になったとしても社員さんは安心して働けると思います。私はそう思います。

 

昨日、その東芝メディカルを抱える地元金融機関の担当者と、まさにその話をしていました。

その担当者は「キャノンで良かったです。大規模なリストラはしないでしょうし…」と一安心の口調。社員のリストラで雇用が減少し、地域の消費や経済活動が停滞することをひどく懸念しているのです。

「どうですか?マイナス金利の影響はありますか?」私が伺うと、「住宅ローン金利が下がって困りました(ToT)、中には住宅ローンを組むと、銀行からおカネが貰えるなんて真面目な顔して聞いてくるお客さんもいるんですよ(((^^;)」

「田舎の地銀は運用難が続きますよ、だって地方からどんどん工場や事業所などが撤退していますもの。雇用が無くては生活できませんから、若者は必然的に都心部に集中して行く…。残された高齢者には事業拡大意欲も消費意欲も無いから…これから中小の金融機関同士の再編は続くと思いますよね」

なるほど、卓見!

 



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