経営者復活

先日のこと、知人の紹介であるサービス業の社長と面談。

その社長、実は若いころ一度事業に失敗たことがあるが、

そのエネルギーたるや凄まじく、現在第2の事業を順調に伸ばしている。


紹介された理由は、将来の設備計画のプランニングだったが、

計画の成否や巧拙に関係なく、その社長の気合と気迫に感動。

「成功する事業家の姿」というものを、間近に見た思いであった。



話は変わるが、日本の社会や経済に閉塞感が漂う原因の一つには、

経営者の判断基準を、過去の実績にこだわりすぎているせいではないだろうか。

例えば、過去に失敗した人は、何回も繰り返すという「妄執」に囚われてはいないだろうか。


確かに性犯罪などはそういった傾向があると聞く。

しかし、事業は別物である。


現在のように経済全体が弱体化し、「起業マインド」が落ち込んでしまうと、

起業家精神のある経営者は希少な存在である。

まして一度失敗し、辛い経験を経た後でも、その精神を持ち得る人は少ない。

そういう貴重なマインドは「社会の財産」として優遇すべきではないだろうか。

(統計によれば、日本全体では「起業」より「廃業」が多く、地方は特にその傾向が強い。

したがって、地方経済は企業数が毎年減る一方である)


米国では「一度失敗した経営者」をターンアラウンドマネージャーに迎えることが多いと聞く。

それは、事業の失敗は貴重な経験であり、それを積極的に生かそうという発想である。

勿論、日本とは社会全体の仕組みが違うので、単純な比較はできないが、

それこそが「人」と「経験」を大切にすることであろう。

いつの日か、日本もそういう社会になって欲しいと願っている。


さて、先日面談した社長。

貴重な経験は人を、事業を磨くものらしい。

個人的に、そして仕事上の事業再生の相談相手として、

今後とも長くお付き合いしたい人物であった。







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