金融のお仕事

ホテル業のような設備産業の事業維持に金融の果たす役割は大きい。

しかし「最初の約定こそ命」であり、弾力性を欠いた運営がなされると・・・


こんな話であった。

その会社、十数年前、銀行の勧めもあり中規模のホテルを借入金で建築した。

当初の数年間は事業計画通り売上も利益も推移したのだが、

平成大不況、リーマンショクと続く不景気の波。

客単価が徐々に落ち、徐々に計画から売上と利益が乖離していった。

当然キャッシュフローも枯渇し、金融の返済も「個人の過去の蓄財」からなされるようになる。


連年の決算書を見ているメイン行、

そうなったときの対応が「その企業の生死」を決めると言っても過言ではない。


その会社のメイン行、「最初の取り決め」が最も優先される事項であったらしい。

返済=キャッシュフローであれば問題ないのだが、

それを超える返済を数年続けいれば限りある個人的蓄財は枯渇する。

そうなると、返済も覚束なくなり・・・・・・・・

その時点でメイン行の態度は急変、

既に返済できない状態なのに、無理に返済を強制することになる。


設備産業は「繰り返し投資」を続けなければ経営資源が劣化する業種。

それをバランスシートという数字に置き換えれば、

定期的に「資金調達→設備投資」を繰り返すことである。

それを計画が乖離し始めた時点で行っていれば、

経営の劣化速度はかなりの確率で抑えることができる。


先んずれば「劣化」は防げる。

メイン行というのは難しい。







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