手書きの効用

昨日は数年ぶりに「試験」を受けるために東京へ。

朝10時にスタートし、終了は午後5時。

延々6時間に及ぶ試験であった。


その試験、最も困難だったのは「手書き」の回答。

マークシート世代でもあり、パソコン愛用者でもある私、

久しぶりに真白な紙とエンピツを使って書きなぐってきた。


書きながら思ったのだが実に「訂正」「更生」が多い。


普段文章をPCで作っていると、実に簡単に訂正できる。

従って「思考」も浮かんできた文章を脈絡もなく打ち込み、

しかる後に直して整える、というやり方を取っている。


しかし、手書きでその方法を採ると、実に面倒である。

一々消しゴムのお世話にならなければならないし、

長い文章などの並べ替えなど、最初からの書きなおしまで必要になる。


つまり、手書きで文章を作る場合、

PCのそれと違って、最初から「思考の方法」も変えなければならない。


その上に出てくる問題が文章の作成速度。


PCは長年の慣れのせいもあり、思考する速度で文章化できるのだが、

手書きではそうもいかない。

もともと乱筆な私、思考する速度で書いた文章など「ヒト」の読めたものではない。

どんな難しい字も一瞬で返還するPCと、一画一画書いていく速度では比較にならない。

手書きの場合には「手の動き」に合わせて思考する速度を調整しなければならないということ。


そして耐久力。

流石に6時間の長丁場、手が疲れて休憩が必要になってきた。

PCでも長時間の連続は疲れるが、これほどではない。


慣れ言うのは怖い。

学生時代には何でもなかった答案作成。

文明の力を借りるのは良いが、本当にこれで良いのだろうか?


古今の名文はすべて手書き。

本当に美しい文章、正しく人に伝えること、

果たして私は出来ているのだろうか。

凝った肩をさすりながら、帰りの電車の中でふと思うのであった。





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