疑心

企業業績は人の心と深い関わりを持っている。


あるクライアント先でのこと。

その会社リーマンショック以降、売上不振と貸し剥がしにあって資金繰りが極端に悪化した。

弊社への依頼もその中で行われたのだが、

改善のための第一の施策は「売上拡大」である。

弊社ではそれまで個人事業の密室経営を改革、

主な幹部社員を集め、経営情報を公開し、さらに売上拡大の「檄」を飛ばした。


その為かどうか、若くてやる気のある幹部は会社の一大事として大いに奮起、

一身に責任を背負って駆け回っている。


その幹部、社長代行ともいうべき重責を担って毎日奔走している姿は見ていても痛ましいほどなのだが、

古参の幹部より弊社のこんな話が来てしまった。

「社長代行というのは如何なものか?」

「取引先で若手幹部が会社の乗っ取りを計画しているという噂が流れている」

「家庭的な社風を、その幹部は壊そうとしているのではないか?」


古参の幹部、このところの時代や組織の変化に対応できず、

実際は「閑職」のポジション。

日頃から古きを懐かしみ「批判」は多いが建設的な意見は少ない。

その上で資金繰りの悪化と当然始まる厳しいリストラ。

とうとう「組織人」としての良識や常識まで忘れてしまったようである。


中小企業の再生、

現場では「荒んでいく心」との闘いが起こることも多い。



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