事業再生の現場から

出処進退決断の難しさ…

学歴詐称疑惑…、静岡県伊東市の現職市長による「大学卒業と思っていた…」「私の中では卒業したと思っていたので学歴詐称ではない…」強弁が続いているけど、昨日の記者会見で「いったん市長職を辞職、出直し選挙に再出馬して市民の審判を仰ぐ」意向を表明し、伊東市は今年の5/25に開票されたばかりの市長選挙を、2か月足らずで再度行う事になるようだ。

公職を選択する選挙となるので、選挙戦に係る少なくない費用は税金で賄われる事になるのだけれど、TVや新聞で紹介される伊東市民の反応は当然の事ながら、市長の判断にキビシイ意見が多く、果たして立候補したところで再選を果たして再び市長の椅子に座る事ができるのか?

大変な選挙戦に臨む事になるのに、当のご本人は疑惑の解明は外部機関(静岡地検)に任せたので、ご自身は市民の信認を得れば政治生命は万全とばかりの意気軒高な姿勢での会見に、眉をひそめる向きもあろうかと思います。

自治体の市長ともなれば、行政区内の市立(公立)小中学校の卒業式や入学式に来賓として出席して、児童・生徒に祝辞を送る事もあるでしょう。

また他の自治体の首長や県知事、或いは経済界や各種団体の責任者等々社会的に指導者的な地位にある要人との会談や折衝事も多いと思います。

自身の経歴(学歴)を“勘違い・思い違い”するような(或いはホントは詐称かも知れませんが)軽々しい人物が、上記のような公的な場で自分たちの代表として立つべきなのか…ご自身で判断すれば分かりそうなモノだと思いますが。

それでも選挙に出て、市民の審判を受けたいんですね、ご本人は…

 

話は変わりますが、

この3月で50年余り不動産業を続けて来た知人の社長が、宅建免許を返納し会社を廃業する準備に入ったという事例があります。

小規模ながら県南主要都市の駅近に事務所を構え、業界内外からの信頼信用も厚い名物社長でしたが…

75歳を契機に「俺も後期高齢者になった事だし車の運転も心配になって来たので…」と笑って話していましたが、全然余力バリバリであるのに「今のうち、余力のあるうちに…」と、実に謙虚で見事な出処進退だと、当時思いました。

 

仮に学歴詐称疑惑を自ら明らかにする事無く、卒業証書の偽造疑惑を晴らす事も無く再当選した場合、前述卒業式なんかで市長の祝辞を受ける児童・生徒はどう思うんでしょうね?

そういう生き方・行動は「結果オーライ」って事になるんでしょうか?

出処進退って難しいですよね(>_<)

 



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