事業再生の現場から

栃の葉書房の破産…

先日下野新聞にも載っていた記事ですが、帝国データバンクさんが定期発行している「TEIKOKU NEWS 栃木県版」1/18号にも関連記事が出ていたので、少し触れさせていただきます。

栃木県鹿沼市に本社を置く同社は、令和6年1月4日に宇都宮地裁から破産手続きの開始決定が出されたという事で、負債総額は推定 6,000万円だと記事は伝えています。

鹿沼市は「鹿沼土」の産地で関連する事業者も多く、貴重な地場産業と言えます。

その豊富な鹿沼土を背景に昭和40年代以降、「サツキ」の生産・育苗が当地で盛んになり、各種品評会や展示会も数多く当地で開催され、「鹿沼土・サツキ」は鹿沼市を代表する生産物として現在に至っています。

栃の葉書房さんは月刊誌「さつき研究」や「趣味の山野草」等の出版元で、父がサツキを趣味にしていたことから、毎月定期購読していた「さつき研究」は、割と私の身近にあった存在でした。

その出版元がこんな近くにあったんだ、と初めて同社を訪れた時に驚いた事を、先代社長にお話しした事を思いだしました。

 

記事によると、栃の葉書房の先代社長さんは2022年6月に他界されていたんですね。

私は前職の最後、鹿沼支店に勤務していた事もあり、足利銀行の親睦団体の役員でいらした先代社長には大変可愛がっていただきました。

渡辺社長は出版人ということもあって、温厚な二枚目でありながら、時にはウィットに富んだジョークも飛ばす快活な紳士でもありました。

「さつき研究」や「趣味の山野草」を全国の読者に提供していた同社の重責を考え、当地を代表する「サツキ」を取り上げ続ける地域貢献度が高い同社を銀行も全力で応援していたのですが…。

 

紙媒体の衰退とコロナの影響が甚大だったと、TDBニュースも伝えています。

残念です…。

負債総額が6,000万円という事は、残された奥様なり関係各者が、精いっぱい債務を弁済されたのでしょう。

売上規模や私が在職当時の総資産等から推し、負債は相当圧縮されています。

債権者になるべく迷惑を掛けたくないという意思の表れでしょう。

このことからも故渡辺社長やご遺族、栃の葉書房関係者の皆さんのお人柄が分かっていただけると思うのです。

 

同社の出版物はどうなってしまうのか…。

誰か引き継いで欲しいな。

サツキはともかく、私も「趣味の山野草」はマイブックを持っていますし、たまには買い換えたい、そしてずっーと手元に置いたいおきたい秀作だと思っているので。

 

 

 



コメント

  1. 四恩 より:

    全く!同感です!国内だけでなく、世界的にさつき盆栽、山野草の席飾りが浸透していて、その発信地の栃木県鹿沼市の栃の葉書房さんが自慢でしたのに…
    とても残念です。仕切り直しての復活を願ってやみません。

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