事業再生の現場から

融資支援

対外的にはあまり宣伝していない事ですが、私達は取引先の「融資支援」も行います。

企業が経済活動を続けて行くうえで、「お金(事業資金)」は欠かせないモノです。

幾ら見てくれの良い“カッコイイバラ色の未来図”が描けたとしても、「先立つモノ」が無ければ、従業員も動かないし、取引先も商品を提供してはくれません。

通常、リスケ(貸出弁済条件変更)支援を金融機関にお願いしている場合、その支援先が資金不足に陥ったとしても、銀行は新たな事業資金を融資してくれようとはしません。

リスケ支援することで、その取引先の格付を下げざるを得ないからです。

そもそも支払が厳しくて返済条件を緩和してまで支援している先に、さらに“追い貸し”までする事の合理性を問われる訳ですね。

銀行窓口もリスケ支援を取引先から申込まれる時点で、「社長、リスケすると支援期間中は、新規資金が出せなくなります。それでもリスケを望むのですね!」等と、社長の意思を“念押しして”確認していると思います。

ところが、弊社に相談に訪れる中小企業関係者の大半は、「銀行から融資がでないと断られた」 「リスケまでは行ったけど、円滑化法が終った後が不安だ」と、まさに“リスケ率”高と言いますか、リスケに絡んだ悩みが途切れる事がありません。

冒頭に申し上げた通り、今を乗り切れば“バラ色の未来”が約束されているとしても、現状を乗り切るための「資金」が底を突いてしまえば、その企業なり経営者の未来が閉ざされてしまうことになります。

私達は、まず相談企業の「資金繰り」対策を考えます。 現実重視ですね。

その中で「銀行はもう新規資金支援はできないと言っているし、もう3年もニューマネー(新規融資)支援は無い。銀行は絶対ムリ!」と仰る社長さんを説得して、銀行との交渉を進め、数年振りに銀行さんから融資を実行して頂いた事が、何度もあるのです。

なぜ、それが可能なのか?

それは、私達が融資案件を“審査”する側に居て、彼らの事情と思考回路を理解しているから…。 だと思います。

ただ、昔から金融業界では、事業者に「金融機関から資金を引っ張ってあげます」と言って近づき、融資金の中から「手数料」を得て生活する人達を「導入屋」と言って蔑む傾向にあります。

当社は「事業再生」を目指すクライアントの資金繰り支援の一環として、「融資支援」もやってます。

あまり派手にやってしまうと、「導入屋」との誹りは避けられなくなるでしょうから、自重しないとね。

ある調査によると、全国の中小企業の30~35%くらいが、借入金の条件変更支援をお願いしているとか。

市場は大きいんですがねぇ~。

 



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