事業再生の現場から

ABL(流動資産担保融資)

お早うございます。

黄砂でしょうかヒノキ花粉でしょうか、はたまた春の水蒸気でしょうか、外は少し曇りがちのお天気です。

私、昨日は都内で某銀行系ノンバンクの担当者とお話をする機会がありました。

そのノンバンクは、標題「ABL」の専門会社で、全国の企業ニーズを案件化し急成長中です。

ABLとは、企業の流動性資産を担保に金融機関等が融資する方法で、担保になるのは「売掛金」や「在庫(商品)」等の比較的換金し易い資産となります。

従来、日本の銀行が得意とする「不動産」や「有価証券」「預金」等々の“変質・変動し難い”資産に代わって、日々残高や内容は変化するものの「モニタリング」や「社外評価機関」によって一定の価値を確保でき得る企業資産を担保にする事で、より円滑な資金融資ができるようにと考えられた融資の方法です。

このノンバンクの良いところは、銀行筋が重視する「格付」を考えなくて良いところです。

例えば、銀行等の“筋の良い”金融機関が融資取引可能な企業の「格付」は、基本「要注意先」まででしょう。

稀に「要注意先」のうち要管理債権先に“ムリムリ”で資金付けする事はあっても、こんな融資は「イヤイヤ」扱いであり、できれば“やりたくてやっているんじゃない!”と担当者は小声で言いたくなる貸付です。

特に「リスケ(条件変更)をしている最中の運転資金需要」が発生する場合がそうです。

貸倒引当金を負担してまで融資する事に「合理性を見つけられない」のは当たり前で、銀行の考え方は良く分かります。

ひとつ間違えば「追加融資」した分は全額貸倒になってしまう危険があり、その可能性が高いからこそ「要注意(要管理)先」として格付て、債務者管理をしているのですからね。

そんな時に使い勝手が良くて、重宝するのがノンバンク系の「ABL」です。

某社の場合「破綻懸念先」に該当する財務状況であっても普通に取り扱っているそうです。

当然そんな事業会社は、銀行は全取引行とも「ニューマネー」支援が受けられる事は無くなっているでしょうから、売掛金等担保で新規融資が受けられることを「地獄に仏」「干天の慈雨」と感じる向きが多い事でしょう。

担当者の方も「金利は高いんですが、経営者の方には感謝されるんですよ」と自信に満ち溢れていました。

と、このように銀行からの資金調達が困難になっても、知恵と工夫で「生き残り」を目指している経営者はたくさんいらっしゃるのです。

因みに、格付にとらわれない「ABL融資」に関心があれば、是非私宛てにご連絡ください。

ご紹介します(笑)

 



コメント

  1. 村上 浩 より:

    菊池さま

    連絡が遅くなり失礼しました。
    菊池さまのコメント趣旨は「ABL融資」を検討してくれるノンバンクを紹介して欲しいという事でよろしいでしょうか?
    ABL融資は信用貸出に比べて格段に管理コストがかかる事から、ノンバンク各社とも「量的メリット」を求めて来る傾向があります。
    具体的には1ロッド3,000万円くらいの案件から取り上げてくれる所が多いのですが、菊池さまは、具体的にお幾らくらいの融資を希望しているのでしょうか?
    希望をお伺いしてから紹介した方が、相手に対しても「確度」が上がります。

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