事業再生の現場から

地銀再編機運の本気度③

7/19付“地銀再編機運の本気度②”で「足利銀行上場時期が不明、いったい何時(いつ)になんの?」って言ってたら、地元紙「下野新聞」のスクープで、どうやら渦中の足利銀行様(正確には持ち株会社の足利HDですが)7/30に東証へ上場申請をしていたことが判明しました。

以来地元では報道機関が、足銀経営破綻から再上場申請に至るまでの経緯を特集する等、ちょっとしたトピックスになっています。

経営破綻・一時国有化(上場廃止)で既存株式が紙切れになってから、間もなく10年になるそうです。

そしたら昨日(8/5)は、首都圏を地盤とする東京都民銀行と八千代銀行の経営統合の話が出てきました。

両社とも値を下げる銘柄が多かった昨日の株式市場の中、「好材料」のスクープで株価が急進!

市場は、両行の経営統合が互いの経営に「ポジティブ」に働くと、評価したようです。

前にも書きましたが、日本には金融機関の数が多過ぎると思います。

監督官庁である金融庁も「金融機関経営の健全化促進」のため、経営統合による体力強化・体質改善を進めて行きたい立場です。(天下り先確保や監督権限行使のため、経営統合案件を纏めたいのかも知れませんね)

都民銀行と八千代銀行は「合併」という形でなく、両行の上にホールディングス(HD)という「持ち株会社」を作り、その下である程度の経営裁量権を持つ「東京都民銀行」「八千代銀行」という2行体制で、経営統合を進めて行こうとするもののようです。

今後もいきなり「合併」という手法よりも、この手の「持ち株会社傘下型」の経営統合が増えるかも知れませんね。

私の次の関心事は、足利銀行の大株主である野村HDが「地銀再編」に向けてどんな動きを見せるのかです。

見せ方によっては「経営統合」ネタをかませて株価の先高感を見せられれば、業績の先行き等に慎重な見方をする投資家も「よし買ってみよう!」という事になるでしょうしね♪

地元企業や取引先への持ち合い依頼なども進めるのでしょうか?

10年前の出来事を知る人達は、固唾をのんで見守っていることでしょうね。

 

 

 



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