事業再生の現場から

「不発弾」相場英雄氏の作品を読む

お早うございます。

このブログも、8月1か月が完全に“落ちて”しまい、何人かの方から「体調は大丈夫なんですか?」などと声を掛けていただいた事もありました。

御心配をおかけして申し訳ないことですm(_ _)m

バカンスに行っていた訳ではありません(笑)、また今月から少しずつ戻して行こうと思います。

 

異業種交流会の仲間から表題本を貸して貰う機会があり、相場英雄氏の本を初めて読みました。

この本はドラマ化されたそうで、確かに書店の「話題作」「ドラマ化」コーナーで表題くらいは目にしたことがあります。

準大手証券会社に勤務していた主人公が、サラリーマン時代に知己を得た財界人脈を活用しながら、大企業の「赤字隠し」を金融デリバティブ商品(本の中では「仕組み債」と呼んでいますが)を使った手法で幇助(手助けする)し続けるという内容です。

巨額赤字の損失隠し問題で、一時は上場廃止に追い込まれそうになった東芝を起点に、過去、外債絡みの巨額損失事件でニュースになったヤクルトやM&A案件に絡めて巨額の赤字計上を繰り延べしていたオリンパス等々、過去に表面化した様々な事件を採用しているので、読んでいる方には「なるほどあれね…」と分かり易く、当時の事案が書かれていると思いました。

 

「不発弾」というのは、「仕組み債」に組み込まれた「発動条件」のことで、「平時」の場合は何事も起こらなくても「有事=発動条件に抵触」すると、中小企業なら“一撃で”破裂・炸裂させるパワーを持った商品を表します。ヘタをすると、上場企業でも「一発」で再起不能に陥らせるくらいの「猛毒」があるとも言えますが(笑)

詳しくはインターネットで、「仕組み債」を検索していただくと分かり易いと思います。

私の知り合いの会社にも、過去に金融機関が売り込んだこの手の「仕組み債」を購入した後、円・ドル相場が急騰した結果「発動条件」に抵触し数千万円に上る損害を計上した経験を持つ経営者がいます。

 

という訳で、私にとっても「全く関係ない」という話でも無く、非常に面白くあっという間に読み終えました。

相場英雄氏は「警察モノ」のイメージでしたが、これから氏の作品にも、手が伸びそうな気がします!(^^)!

 

 



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