事業再生の現場から

エム・テックの破綻(続報)

数日前、さいたま市に本社を置く土木建設会社㈱エム・テックが、東京地裁に民事再生法の適用申請を申し立てた事を、昔のエピソードを加えながらブログネタにさせて貰ったのですが、夕べのNHKニュースによると、(同社に関して)東京オリンピックのテニス会場(有明の森公園)施設の請負工事が同社破産(=廃業)のため中断されている、と報じられていましたので、どうやら同社は再生不可と裁判所に判断され、民再法の適用が認められなかったようです。

東京商工リサーチによると、10月22日に東京地裁からは今回の民再法申請に対して再生手続き廃止決定が出されようで、今後自動的に破産手続きが進む予定である、との記事を綴っています。

オリンピック関連施設の施行ですから、同社の経営破綻で競技開始に間に合わない事態にでもなれば大騒ぎなんでしょうけど、報道によると、工事続行ができる業者選定を入札で決めても十分間に合うようなので、まずは一安心というところなのでしょうか。

国を挙げて、世界中から集まるアスリートや観客を大切に迎えたい、それこそ「オ・モ・テ・ナ・シ」したいと皆が思っているところに降って湧いた同社の“倒産劇”でしたが、影響は軽微で関係者もホッとしているんでしょうね。

 

発注者(国?)も当然「経審」を踏まえた指名業者同士の競争入札を経て受注業者を決めているんだとは思いますが、“国を挙げて”の事業の割に業者選定の「アバウトさ」って言ったら無い、と思ってしまいます。

財務諸表の諸項目もある程度「経審」で分かっているのに…

工事途上で施行業者が破産なんて、本来あってはいけない事じゃないの!?

 

工事続行の目途が着いた時、一番ホッとするのは、五輪競技関係者と言うより㈱エム・テックを最適業者として決定した発注者なんでしょうね、きっと(笑)



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