事業再生の現場から

金融ADR

お早うございます。

黄砂禍が心配ですが、今日も宇都宮は良く晴れています。

気持ちの良い朝ですね。

“春眠暁を覚えず…”と言いますが、布団にサヨナラするのに“勇気”がいるこの季節。

人間も自然の節理には勝てない、といったところでしょうかねぇ。

さて昨日の私は、地元を離れて取引先とのミーティングに参加して来ました。

以前、さわりの話をこのブログでも触れた、某金融機関との「金融ADR」の結果が出てきたので、その話も担当者から出てきました。

銀行協会の「斡旋委員会」が関与した結果は、結論から言うと「債務者」(弊社取引先)側と金融機関側で“痛み分け”の結果に。

取引先(&私も)は、金融デリバティブ商品で被った損失額の3割くらいを銀行側に負担させたい、との想いで始めたADRですが、“敵もさるもの”、押し問答の末、損失額の凡そ10%程度の負担を銀行側に認めさせる事で、決着する事になりました。

もともと「ダメ元」で始めようとしていた経緯もあり、幾らかでも「経済界の権威」に爪を立てられた事は、評価に値することだと思います。

銀行協会から出された和解契約書(案)を取引先担当者から見せて貰い、二人して笑っちゃいました。

私も仕事柄、裁判上の和解やサービサーを始めとする債権・債務者との和解契約書を見る事は多いのですが、銀行協会が絡んで来ると、やはりそこには銀行の事情を想像させてくれるような表現がたっぷりです。

「契約そのものの有効性が否定されちゃうと、銀行内部で処分対象者が出る等の問題が生じる可能性があるので、銀行は悪くない、だけど損失の一部負担を受け入れる、そういう表現にならざるを得ないんじゃないかな」と私。

銀行との取引経緯や商品契約時の状況確認等、実務を担当したKちゃん。

「余計な事にエネルギーを使って、気の毒なくらい…」

そう、日本社会は、そうやって「ホンネとタテマエ」を使い分けながら進んで行くのです…。

ハハッ、なんのこっちゃ…。

そろそろ、出かけねば…。



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