おはようございます。
月曜日(12/1)の植田日銀総裁の講演で「12月中の政策金利引き上げ」が示唆されたと、翌火曜日の東京株式市場は全面安の展開でしたが、昨日・本日と日経平均株価は反発して火曜日の値下がり分を取り戻そうとしています。
株式市場は「短期金利の引き上げ」を織り込んだみたいですね。
元々「9月か10月か?」と言われていたものが、政府の退陣→組閣・新政策のお披露目まで待っていたようなものですから、「既定路線」に戻ったと見るのが正しいのかも知れません。
いよいよ昨年から続いて三回目の利上げがありそうです。
一般的な中小企業が民間企業から融資を受ける際には「基準金利+α(スプレッド)」という説明で「変動金利型」を適用されることが多いと思います。
今回またこの「基準金利」が各行の判断で引き上げられることで、融資の「出来上がり金利」が自動的に引き上げられるという仕組みです。
行き過ぎた円安の是正やインフレ対策としての金利引き上げですが、金融機関からの融資で資金調達をしている企業・事業者にとっては「歓迎できない」措置となりそうです。
一方、長期国債の価格が下落していて「長期金利」は短期金利に先駆けて急騰中です。
積極財政を旗印としている新政権では「赤字国債の異次元発行も厭わないのではないか?」と、日本国債に対する信認が揺らいでいるようで、結果国債の引き受け手が渋り価格が下落しているようです。
前述のように多くの事業者は「変動金利扱い」の融資で資金の大半を調達していますが、政策金融公庫等の政府系金融機関が扱う長期貸出金は「国債ベース」の長期金利が都度適用されます。
それから民間金融機関でも「固定型・住宅ローン」は、こちらの長期金利がベースとなって商品を作っています。
例えば三菱UFJ銀行の固定型・住宅ローン(35年)の適用金利は、今日現在 3.00%水準です。
これが変動金利型・住宅ローン(全期間)だと 0.745%、固定・10年型で 2.26%になっています。
変動金利型がめっちゃ安く見えますが、こちらは短期(基準)金利が変動すると「変動」するので、金融引き締め期には金利上昇がリスクとしてあります。
この二か月で長期金利は急騰しているので、近く固定住宅ローン金利は引き上げられる事と思います。
変動型住宅ローンも「政策支援」的要素があるとしても、追い追い引き上げが迫って来るかと…。




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