事業再生の現場から

反撃開始!!

20年来の付き合いのある不動産屋さんから「銀行関係取引で苦しんでいる所があるから話を聞いてやってくれ」と、ある会社を紹介されました。(業種は内緒)

リストラの一環で取引銀行から所有不動産の売却を迫られた時に知り合った、この不動産屋さんを深く信頼された同社の奥さまが、「誰か頼りになる人いないかしら?」と話を持ち掛けた結果、弊社にたどり着いたのでした。

事情を伺うと、業績の良かった時に不動産購入や自宅新築、設備投資資金等々貸しも貸したり。

メイン行は、銀行の言う事を信じて疑わない社長・奥さまを連帯保証人に、数億円の貸出を行っていたようです。

不動産売却前の同社は、年商の4倍近い借入金を有し「青色吐息」状態。

担保提供していた不動産を売却した後には、巨額の売却損が残り、1億円を超える債務超過に陥っています。

勿論、新規融資はとっくの昔に止められ、それどころか担保物件の売却を前後して、社長夫妻が住む家も「競売」に附されたのだとか。

取得額1億円以上だった邸宅が、3度目の競売では、たったの1,500万円になってしまったと奥さまは嘆きます。

保証協会へも融資金が代弁され、税金滞納額も結構な金額…。

私の見る処、銀行担当者の甘言に乗せられ、結果納税資金より金融債務の弁済を優先し、今日の苦境を招く事となったように思えます。

それでも社長夫妻は、わが身を削りつつ金融機関や保証協会、税務署や役所への分割返済を続けて来ました。

 

話を聞いて行くと、でも何となーくやれるんじゃないか、という気がして来ました。

後継者(長男)は、幸いな事に連帯保証人にはなっていないようです。

業績はこの2年間くらい上昇基調にあり、売上・利益とも増収・増益が続いています。

メイン取引先も、口座変更が難しい上場企業ではありません。

初めてお邪魔した昨日は三期分の決算書を預かって来ましたが、再生プランの全体像(アウトライン)も「こんなんでどうですか?」案が出来ました。

後は決断あるのみ!!

「銀行に騙され、散々苛められてきた」と嘆く一方、「一矢報いたい」と真剣な眼差しの奥さま。

反撃は、明日から始まりそうです!(^^)!

 

 



コメント

  1. 山田の案山子 より:

    思わず!
    頑張れ~~~!!!

※コメントは承認制となっております。承認されるまで表示されませんのでご了承ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です