事業再生の現場から

地銀は生き残れるか?

お早うございます。

連日の猛暑ですが、明後日くらいから収束に向かうとか…。

もう少しの辛抱(ToT)、でも暑いぃぃ。

さて、昨日「信用保証協会の保証枠が減額されそう」との記事を見つけました。

リーマンショックや東日本大震災に続く「景気後退」局面で、主に資金繰りに不安ある中小・零細企業の金融調達を支援するための「目玉政策」として、金融機関に信用リスクが発生しない「100%保証商品」等の取扱が長く認められて来ましたが、いよいよその保護政策からの脱却を目指した動きが始まりそうです。

 

金融機関が融資を取り扱う時の「付保率(信用保証協会利用率)」が、メガバンクでは低下傾向にあるようですが、特にこの1年で付保率の低下が著しいとのこと。

融資利回りの低下が問題となっている国内貸付業務では、顧客が保証協会に支払う1%程度の保証料を(信用リスクは多少被っても)自行の貸出金利に反映させた方が「収益メリット」が大きい、と判断する銀行が出てきているのです。

一方、主に保証協会保証を目一杯利用しようとする感の強い中小の金融機関では、地銀クラスで平均付保率が17%、信用金庫においては22%(中には40%を超す信用金庫もあるようですが)と、相変わらず高い水準を維持しているようです。

相対的に経営体力の弱い中小金融機関にとっては、信用リスクの顕在化(取引先の破綻)は、自行(庫)の自己資本に及ぼす影響が甚大になる可能性が強く、「保全第一」のイシバシ作戦を取らざるを得ないのだと思います。

 

ただそうなると、今回の保証協会減枠の問題は、大手銀行より中小金融機関側において、その影響が大きそうです。

自らリスクを取って貸出を続けるか、あるいは安全第一主義で限定リスクを堅持して行くのか…。

とても悩ましい選択になりそうです。

それでなくとも、都心部への人口流出と事業者の廃業で、地方の中小金融機関の経営環境が益々厳しくなって行くだろうとの観測は、衆目の一致する処です。

スルガ銀行のようなユニークな思考や阿波銀行のような大胆な決断をした金融機関だけが残って行けるのでは?と考えるのは、私だけではないと思うのですが。

皆様はどう考えますか?



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