事業再生の現場から

再建請負人A氏の例

A氏は「プロ」経営者です。

言葉が適切で無いかも知れませんが、「身一つ」で中小企業を渡り、経営を任された企業の業績を改善させたうえで「後任」に業務を引き継ぎ、次の「オファー」を得て、新たな課題に挑戦する、そんな生活を20年も続けていると言います。

私との出会いは8年ほど前になりますが、当時代表取締役として「業務改善」の陣頭指揮を執っていた企業を離れ、A氏は現在、また違った「課題」を抱えた中小企業の経営に邁進する日々を送っています。

オーソドックスな経営理念を持ち、何事にも「寛容な」A社長は、私の良いお手本でもあり、A社長の経営手法を参考に他社へアドバイスさせていただく機会も多く、個人的には「師事」したいくらいの経営者でもあります。

 

前任企業では、生産性向上に向けた現場改善に加え、取引先開拓等々の営業活動、財務リストラや資金繰り・金融機関対策等々「八面六臂」鞍馬天狗並の活躍を見せていたA社長でしたが、現任の企業では「事業の多角化」に取り組んでいるそうです。

資金的に厳しかった前任企業に比べて「ビックリするくらい」手許流動性の高い(キャッシュ・リッチ)現任企業の問題点は「既存事業の成熟」にあるそうで、「過去の蓄積を活用して今後30年喰って行ける事業を見つける事」が、オーナー(株主)から与えられた自らのミッション(使命)だと言い切るA社長…

ちょっと「カッコイイ」と思いました!(^^)!

 

中小企業は、株主=経営者となっているケースが多く、資本(株主)と経営(執行)を分離しているケースは稀です。

しかし資本家にとって、有能な経営者に経営をお任せするメリットは大きいと思います。

A氏のように「優秀」な経営者は、有能な経営者を欲している資本家達に「引っ張りだこ」ですが、今後中小企業でも「資本と経営の分離」は進んで行くものと思います。

資本家の子弟が、事業承継を善しとしない事例が増加しているからです。

 

A社長のミッションを手っ取り早く進めるのには、M&Aが一つの手段として考えられます。

折しも取引金融機関各行からは、様々な案件が提示されているようです。

「事業再生」を目指している有望企業の「ホワイトナイト」になっていただけそうな企業に転籍されたのも「運命」かな…

昨日はその話題で、酒席は賑やかでした!(^^)!

 

 



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