事業再生の現場から

かぼちゃの馬車…経営破綻の余燼

お早うございます。

今月に入って民事再生法の適用申請を行い、経営破綻が明らかになった女性向けシェアハウス(かぼちゃの馬車)を運営する㈱スマートデイズ絡みの案件を推してきたスルガ銀行に、金融庁の立ち入り調査が実施されると報道されています。

先週のブログで、スルガ銀行から融資を受けて「かぼちゃの馬車」が運営する物件(シェアハウス)を建設・賃貸するオーナー数百名が、同行に対して集団訴訟する勢いであることを紹介しましたが、金融庁も、スルガ銀行の融資姿勢や審査体制などに問題が無かったか、行政庁として調査に乗り出さざるを得ないと判断したようです。

同社の民再法申請で「かぼちゃの馬車の事業再生は裁判所マターで」と思っていましたが、この案件はまだまだ一筋縄では行かないようで、同社の経営破綻の余燼(よじん)が続きそうな気配です…

 

スマートデイズの民事再生事件については、未だ有力なスポンサーが現れていないようで、このままでは民事再生不成立→破産事件に移行するのではないかと、一部マスコミが伝えているようです。

実態は関係者が知るのみですが、「(有力な支援者の当てもない中)そもそも民事再生法の適用申請自体、諸々の支払停止による混乱を鎮めるためだったのではないか?」との論調です。

オーナーへの家賃未払や銀行筋への借入金返済の停止等々、同社の経営陣や財務担当者は薄氷を踏む思いで毎日を過ごしていたのでしょう。

プレパッケージ型再生と言われるスポンサー付民事再生法申請までは、準備が整わなかったようです。

 

スルガ銀行は、地方銀行ではあっても「ネット関連」商品などを次々ヒットさせる等、独自の経営を貫いて来た銀行とのイメージがあります。

経営母体はさほど大きくなく地方に本店があっても、企画(やり方)次第では、独自のビジネスを展開できる銀行として生き残って行ける、全国地銀の「見本」とされている銀行です。

 

今回、かぼちゃの馬車問題で躓きを指摘されていますが、その行風と人材は、未来に脈々と受け継がれて行くものと思われます。

必ずこの問題を乗り越え、再起するだろうと、私は期待してみています。

 



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