事業再生の現場から

都市鉱山の魅力

今月から「小型家電リサイクル法」が施行され、全国の自治体等による電化製品の回収業務が始まりました。

(おいおいっ金融円滑化法が終わったら今度は家電かいな…、と思っても少々おつきあいくださいm(_ _)m)

携帯電話やデジタルカメラ・パソコン、アダプターに至るまで多くの電化製品が対象になっているそうです。

目的は、言わずと知れた“金”などの貴金属類や“レアメタル”等の希少金属類を回収して再利用することです。

ある調査によると、日本中の使用済小型家電に眠る金の“埋蔵量”は、全世界埋蔵量の凡そ16%に相当する規模なんだとか。

しかも、従来難しかった希少金属の抽出・再利用技術の確立により、商業ベースでの採算も充分見合うものになって来ているそうです。

それが本当だとしたら、地下資源に乏しくこれらの金属類のほぼ全量を世界中から調達している日本にとって凄い“朗報”だと言えそうです。

政治問題を外交問題にすり替え、それがレアアース類の生産調整や取引規制等の経済問題に直結させてしまう昨今の隣国との関係を考える時、自国内に滞留する資源を再活用する事は、それらに過度に依存するリスクを緩和する事になります。

また、世界中の鉱山からの生産を抑制することができれば、開発によってもたらされる「自然破壊」や「環境変化」を最小限に抑えることも可能になるかも知れません。

夢のある話です。

埋蔵量とか、埋蔵金とか聞くと妙にウキウキしてしまうのは、私だけでしょうか?

また、日本は資源の再利用という事においては“先進国”であると思います。

古くから新聞・雑誌等を回収してダンボール紙に再生させたり、近年ではペットボトルを回収して化学繊維に再生させたりと、資源を「再資源化」して世の中の役に立てる事が「ビジネス」として成り立っていました。 あるモノをうまく使いまわしてその場を凌ぐ、表現はよろしくないかも知れませんが、元来私達日本人は、こういうことが得意なのでしょうか。

日本人は、自分達が普段自然に使っているモノや習慣、価値観を評価するのがあまり得意では無いと言います。

逆に、海外で評価されたモノやサービスを、必要以上に有り難がる傾向もあると思います。

“もったいないの精神”、アフリカの何処かの国の女性の賞賛が日本に「逆輸入」され、我々は改めて日本人の良い処を再確認しました。

都市鉱山の魅力は、資源の乏しい国だからこそ見られる大きな夢なのかも知れませんネ。

 

 

 



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