事業再生の現場から

NECにも金融支援の手が…

前期決算発表に合わせ、NEC(日本電気)に対する三井住友銀行・日本政策金融公庫による「金融支援」が実施される事が発表されました。

支援方法は「劣後ローン」によるもので、規模は1,000億円を超えるものだそうです。

NECと言えば富士通と並び「情報通信業界のガリバー」的存在で日本IBM社の良き好敵手でもあり、関本会長健在時は住友グループでも重きをなす存在、経団連の会長候補としても名前が上がる等、日本を代表する優良企業だったと思います。

PC(パソコン)で、今でも「LaVie」シリーズで消費者から一定の支持を集めているのだと思いますが…。

家電・情報通信業界では、ソニー・パナソニックを筆頭に、シャープやNEC、富士通なども業績悪化に苦しんでいます。

産業用の重電に強みを持つ日立や東芝・三菱電機などの堅調な業績動向に比べて、弱電業界に位置する上記企業群は、かつての「輝き」が薄れ、今やメイン銀行からの「金融支援」を受けざるを得なくなるほどの苦境にあると言うのです。

国策支援を受ける韓国や中国等の新興国メーカーとの競争力に体力を消耗したとは言え、この10年余の業界変動に驚きます。

三洋電機はパナソニックに吸収され、シャープは韓国サムソン電子の出資を仰ぐことに。(台湾メーカーとの出資交渉は御破算になったようですが)

かつて電機メーカー各社がそれぞれ開発投資した半導体部門は、合従連衡を繰り返した結果「ルネサスエレクトロニクス」や「エルピーダメモリー」に生まれ変わりましたが、そのエルピーダも経営破綻に追い込まれてしまいました。

「日本と言えば電機産業」という時代が長かったせいか、今回のNEC金融支援に関心を持ちましたが、NECは強みのある通信基地局やシステム開発、更には宇宙開発関連事業に力を入れて行くんだそうです。

私が心配する事ではないでしょうけど、これを契機に、かつての「輝き」を早く取り戻してくれると良いと思います。

頑張ってね、NECさん!!(いとこがお世話になっているんで♪)

 

 

 



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