事業再生の現場から

イマドキ珍しい硬骨漢

今度は、取引先と一緒に取引先の某信用金庫を訪問した時の話。

これも割と最近あった実話です。

知人の紹介で面談したS社長は、建築関連事業の機材を取り扱う専門商社の社長で、全国に顧客を持つ割と歴史の新しい会社の経営者です。

それでも創業から20数年を経過、決算書も14期を迎える業界では中間どころの業者だそうです。

 

このS社の問題は、年金事務所から、あろうことかメイン取引行(某信金)の預金に「差押」通知が送達されてしまったことだと伺いました。

弊社に相談される前、なんとか問題解決を図ろうと、S社長は年金事務所と信金に日参して善後策について指示を仰いでいたようです。

年金事務所の方は、連絡を避けようとしたS社長を交渉の窓口に呼び戻す効果があった事もアリ、「分割弁済」を条件に差押解除に応じても良いとの柔軟な対応を引き出せたんだそうです。

ところが、自庫預金に差押を受けた信金の支店長は、“怒り心頭”のようでS社長を連日呼び出したうえ「熱血指導」を行っていたようで、S社長も徐々に信金への足が遠のいてしまいました。

 

今回の訪問も、度重なるメイン行の呼び出しに渋々応じざるを得ない状況で、私をサポーターにようやく「行ってみようか」と訪問を決めたような次第です。

信金に行く前から「とにかく強烈な支店長ですから…。あーぁ憂鬱だなぁ」と、怖気気味のS社長を励ましつつ信金さんを訪れると、応接室に現れたのは重量級の迫力ある支店長さん。

確かに声は大きいわ、体は迫力あるわ、言ってることはキツイわ、なかなかこんな感じの支店長さんにはお会いしたことがない、そんな感じの支店長さんでした。

S社長がビビるのも無理はないかなぁ(笑)

 

支店長が仰るに「預金に差押があったということは、期限の利益喪失理由なんです。貸出金も一括請求しなければなりません。自宅もそうですが、社長の全財産を売っ払っても、うちの融資は返して貰いますよ!!」と。

当たり前のことを仰るのですが、何せその迫力が凄い!!

確かに私がこの支店長の下で貸倒を起こしたら、ヒビっちゃうかも。

イマドキほんとに珍しい硬骨漢の支店長さんでした(汗っ

 



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