事業再生の現場から

人手不足倒産

先週金曜日に運送業界の「人手不足」問題を取り上げましたが、そんなヨタ話をしていたら…と言う訳ではないのでしょうが、仲良くしているW社長から「村上さん、○○市の××運送が逝っちゃったよ! 運転手が(他社に)逃げちゃって、最後はどうにもならなかったらしい」との情報が入りました。

W社長によると、××運送さんは、後事を弁護士に託して廃業したのだそうです。

多分、法的に破産を申し立てることになるのでしょう…。

私が銀行員時代にお世話になったW社長は土建屋さんですが、××運送はその名の通り貨物運送業者で、○○市周辺では名の通った老舗です。

詳細は信用情報誌に書かれるでしょうけど、××運送もW社ほどでは無いにしても、私と面識があり「そこそこ大変そうだ」との噂は耳に入っていました。

私が、××社長に声を掛けなかったのが、いけなかったですね(ToT)

(でも、こちらから声を掛け難い商売なんだようなぁ…)

 

W社長の「解説」によると、運送業界の人手不足が地方にも及び、××社のような財務体質の弱い運送業者からは、毎月のように運転手が退職しているのだそうです。

運転手の需給状況は、今や完全なる「売り手市場」で、転職を繰り返している人が「高給取り」になって行く、そんな事象が起こっているとも聞きます。

××社には、確か20名弱の運転手が居たと思いますが、この春以降、準大手企業辺りから運転手の引き抜きが続き、人材供給の「草刈り場」になっていた、とはW社長の弁です。

 

最近は「自分に合った働き方ができる」など、派遣社員が持て囃された時代を彷彿させるようなコピーも、聞こえ始めました。

それを信じた若者は、正社員に縛られることを嫌い、「自分探しの旅」と称したフリーター生活を続け、今や「若者の貧困問題」の渦中の人となっています。

時代に踊らされて馬鹿を見ないように…。

業界や関係者の知恵の出し方が問われている問題だと思います。



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