事業再生の現場から

黒字倒産と資金繰り

お早うございます。

宇都宮は少し涼しい曇天模様です。

今日から一週間の始まりですので、少し気合を入れて行きましょう!

 

先週このブログで「経常収支と財務収支」について書いたところ、翌日このブログをよく読んでくださっている某氏から質問がありました。

「資金繰りについて通常資金の出入りと金融関係を分けて考えるのは分かったけど、黒字倒産って何で起きるの??」と。

 

黒字倒産と言うのは、「損益上」黒字決算をしている企業が、資金不足に陥り「倒産」する様を言います。

「儲かっている会社」が「倒産」する体ですので、ホント不思議な話ですよね。

でも、実経営を行っている経営者ならば、そんな「不思議な話」が自分の会社に「いつ起きてもオカシくない」事象である事を知っていると思います。

 

損益上の「売上」と「実回収」には「時間差」がある、と言うのが「黒字倒産」の発生する理屈です。

帳簿上で売上が立って「利益」を計上(黒字)できていても、実際に自分の会社に売上金が回収(入金)できるまでに、資金不足が発生してしまうと、事業継続が危ぶまれる事態となります。

手許資金が脆弱な企業に多い事象ですが、「不景気から景気拡大への転換期」や「事業の急成長期」には、特に「事業損益」と「実態資金繰り」の返りが起こり易いとされています。

せっかく事業が順調なのに、勿体ない話なのですが…。

 

従いまして、事業経営を進めるうえで「損益」は無論大切なのですが、経営者は「資金繰り」にも注意を払う必要があります。

気を配るべきは「手許資金量」と「時間軸」です。

儲かっていても手許資金が枯欠する「黒字倒産」はありますが、手許資金が潤沢であれば「資金繰り倒産」する事はありません。

勿論、事業が「赤字で良い」という事にはなりませんが(((^^;

 

 

 

 



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