事業再生の現場から

地面師(じめんし)という響き…

セキスイハウスが東京・西五反田の不動産取得に関して、地面師グループから50億円を超える巨額の被害を被ったことが報道されています。

主犯格が海外逃亡という報道もあり、“なりすまし役”が逮捕されたとは言え、まだまだ各社・各局の報道合戦は続くものと思われます。

 

地面師と言うと、登記簿が各法務局に設置・閲覧できた頃(現在は電子申請なので私達利用者が原簿を手に取る事はできません)、改ざんしたい原簿を抜き取って後日元に戻し、さも真正の所有者の体で土地取引に臨み買主からおカネを騙し取る、そんな古いイメージが浮かんできます。

がっ、今回の手口は、真正の所有者面と言うか「なりすまし」と必要書類の「偽造」なんですね。

世の人々(マスコミですかね)は、セキスイハウスともあろう日本を代表する住宅メーカー、いわば不動産のプロがどうして地面師グループに騙されることになったのか、に興味深々…

70億円の取引に絡み土地取引の現場(銀行だったのでしょうかね)に会する関係者、売主・不動産仲介業者(複数)の殆ど全員が詐欺グループに雇われていた実行犯だったということです。

中には本物の弁護士さんもいたようですが、この弁護士は「知らなかった」と逮捕されていないとか。

詐欺グループからすれば、買主に対する信憑性アップを企図して弁護士を(雇って)同席させたのでしょうが、弁護士が事情を知っていたのかどうかは、本人のみが知るで、真相は分かりません。

この弁護士が詐欺グループの誰かと長いつきあいがあるとは思えませんので(不動産取引立ち合いでおカネになると)迂闊に仕事を受けてしまうと、自身の信用問題につながってしまい兼ねない可能性もあると考えさせられる事案ではあると思います。

 

私達がたまにお願いされる不動産案件は、高額でも精々数千万円程度ですから、彼ら地面師グループが総がかりで攻めかかって来るようなモノではありません。

地価の高い東京だからこそ、この手の詐欺事件が発生するのでしょう。

怖いところですね、都会って(((^^;

 

 

 

 



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