事業再生の現場から

リスケが再び脚光を浴びるか!?

毎日のように新型コロナウィルス関連の報道が続き、うんざりの毎日ですが、それでも私たちは生きて行かなければなりません。

人間もそうですが、事業(体)も生きて行くためには、体にエネルギー(売上)を得て行かなければ生命活動が途切れてしまうのですが、飲食業や旅客接客業・イベントサービスに関連する業種等々、感染症拡大を防止するため事業活動そのものを控えて貰いたいとされる業種・業態の事業体では、「売上」に代わって「借入」で体内にエネルギー(おカネ)を補充して生き残ろうと、取引銀行や政策公庫などの窓口に打診日参する経営者が多かろうと思われます。

政府も金融機関に対して、要望書やガイドラインを次々に示し、何とか感染症による廃業・倒産(とどのつまりは雇用の喪失)を防ごうと必死です。

そのため、多少の傷には目を瞑りつつ、大局的な目で取引先の復活・再生を期待して「資金繰り支援(=新規融資実行)」を決定している、各金融機関においては、こんな日々が続いているのであろうと、私は想像しています。

 

問題はこの「コロナ禍」がいつ収束するか、です。

運転資金の融資で一息ついた中小企業の資金繰りも、例えば売上の前年対比50%減が半年も続いたら、とても事業をやっていけるものではありません。

飲食業や旅行・ホテル業などは、対前年比50%減なんて甘いものでは無く、既に80%~90%減を余儀なくされていると言う声も聞こえます。

そこに頑張って減らしているとは言え、従業員給与や店舗家賃・リース料等の固定費が容赦なく掛かって来るのです。

仮に政策公庫や取引銀行から「感染症対策融資」や「セーフティネット融資」が受けられても、上記のケースでは3か月持つかどうかのレベルかと思います。

 

さて「経済産業省」がHPに掲載している「新型コロナウィルス感染症で影響を受ける事業者の皆さまへ」という小冊子があります。

「資金繰り」「設備投資・販路開拓」「経営環境の整備」という大きな括りの中で、それぞれカテゴリー毎に問題解決策と言いますか、手続きの案内が示されています。

資金繰り支援策の中で「金融機関等への配慮要請」というページがあります。

中小零細事業者の資金繰り支援のため「適時適切な貸出」「返済猶予等の既往債務の条件変更」……との項目が続きます。

私の見立てでは、新規融資で得た「貴重な」運転資金も「営業自粛」や感染への恐怖に伴う「外出機会消滅」によって、多くの中小企業・事業者の手元資金は急減して行く筈です。

そうなったらどうするか?

更なる融資には金融機関も腰が引けると思います。

いずれ返済条件の減額依頼(元々借りていて正常に返済していた分です)に、事業者は追い込まれると見ています。

でもリスケってタイミングがとても大事なんです。

水がめの水が2~3割しか残っていないタイミングで流出用蛇口を閉めても、残った水は自然に蒸発してしまうから。

先の事をある程度予想・予測して、手を打っておく必要もあるかな…と、収束しそうに無いウィルス禍を見て、そう思うのですが…



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