事業再生の現場から

環境関連機器のテックコーポレーションが経営破綻

お早うございます。

昨日取引先への移動中、スマホでネットニュースを探っていると気になる記事を見つけました。

広島市に本拠を置く環境関連機器や水素水発生装置などを販売する㈱テックコーポレーションという企業が、3月6日で事業を停止し広島地裁に破産を申し立てる準備を始めたと報道されたのです。

東京商工リサーチ、帝国データ両社の記事によると負債総額は150億円規模になると見られており、従業員100名は全員解雇の方向だと言います。

 

なぜ私が遠い広島の企業さんの動向を気にしたのかと言うと、実はこの会社、私が過去にお世話になった取引先2社と絡みがあったから、です。

一社は(A社と呼びます)、板金加工業を主力として大手企業の部品加工をメインとしておりましたが、リーマンショックの余波で仕事が打ち切られ、最終的に法的整理を選びました。

そのA社は次代の新規事業として「環境機器」に目を付け、ごみ処理器や浄水機器等の部品をテックコーポレーションに納めていました。

しかも、廃業を辿る段階でテック社の中本社長さんへも資本提携や救済型M&Aの打診を水面下で行っていた関係で、私もA社長に随行して中本代表と4~5回の面談経験がありました。

残念ながらA社は廃業となりテック社との提携は成りませんでしたが、広島弁で快活にお話しする中本代表の印象は私の記憶に強烈に残っています。

「銀行にはうちも(テック社)手酷い目に何度も遭わされちょるけん、Aさんも気をつけんとなぁ…」

 

もう一社B社は機械関係の商社なのですが、こちらも「将来性ある商品ラインナップ」を探すうちに環境関連の展示会でテック社に出会い、関東某県の総代理店になる、ならないを社内で大議論した事があります。

その時私もA社の絡みでテック社の東京支店に何度かお邪魔していた事もあり、責任者の方とも面識があったのでB社の代理店契約まで支援した経緯があります。

代理店契約時に数千万円分のごみ処理機器をB社は買い取りましたが、当初は順調に販売量を伸ばしていたので、環境機器関連だけで2億円以上の売上を稼ぐようになっていたと思います。

今回のテック社の経営破綻がB社にどんな影響を及ぼすのか、少し心配です。

 

株式相場は活況を呈していますが、実態経済、特に中小企業の経営は相変わらずキビシイまま推移していると感じています。

 

 

 



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