事業再生の現場から

コンサル集団に変われない銀行は捨てられる!?

お早うございます。

ブログネタを探してネット検索を続けていたら、標題の記事に出会いました。

6/6付東洋経済オンラインに掲載されていますので、詳細を知りたい方はご一読を。

旧来型の地銀のビジネスモデルが通用する時代は過ぎ去り、これからは顧客や地域が直面する「問題・課題」を解決する力を持った人材・組織を育成して行かないと地銀は生き残れない、とする著者の主張です。

「預金・送金・決済・融資」等々伝統的な銀行業務は、金融のIT化によって大幅に削減されると言い、業務の効率化によって、給与水準の高い銀行員は「リストラ」の格好のターゲットとなり、結果その職を追われるのが目に見えていると言います。

将来を悲観する若手行員の相次ぐ離職が、そうした未来を暗示していると…。

 

一方、地域の問題点を解決するため、イベント会社や商社等を設立、自行の人材を投入してまで、取引先企業の支援を始めた地銀もある事を紹介しています。

伝統的な銀行業務の効率化で余った人材を取引先の「具体的」支援に回す事のできる銀行なら、なるほど顧客の支持は得られるでしょうね。

 

私なんぞは、こう考えます。

銀行はある意味「情報の宝庫」でもあります。

取引先のソリューション(問題解決)に、この眠った情報の活用方法を実行に移す事ができる銀行は、競合先にとって非常な「脅威」であると思います。

顧客取引上「守秘義務」の問題をどうクリアして行くか、実施に向けた課題は多くあります。

が、旧来と同じ発想で物事を考えても未来は無い(前述)のです。

 

帝国データバンクさんや東京商工リサーチさんなどの情報提供会社よりも精緻な情報を持っている銀行…

大企業から中小企業まで、融資先に対するリスク審査ノウハウを明治以降100年以上も積み重ねて来た銀行…

おカネの動きを通して、個人や家計の消費支出動向や嗜好、更に資金移動を通じて分かる人間関係や人脈等々、それなりの専門家から見れば、“涎が垂れる”ほどの情報を銀行は握っています。

これら金融業務を通して得た「情報」は、銀行が持つ見えざる「資産」なのです。

これらを生かさずしてどうするの?と思いますが、銀行は「優等生」であり、なりふり構わず…と言うのは受け入れ難い決断なんでしょうけど。

銀行員のコンサル化は、確かに避けては通れない道なんだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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