事業再生の現場から

空飛ぶバイクの破産

空飛ぶバイク「ホバーバイク」の開発を続けて来た㈱A.L.I Technologies(スペル間違っちゃうとカッコ悪いな(笑))社が、昨年末に東京地裁へ破産申立を行い、1/10に同地裁から破産事件の開始が決定したとの報道が出ました。

プロ野球・日本ハム新庄監督が札幌ドームで行われた開幕戦でド派手に登場した時に乗っていた「空飛ぶバイク」は、まさにこのA.L.I社が開発製造したホバーバイクで、その価格は7,770万円すると云う事で、当時は随分話題に登ったことを憶えています。

同社の負債総額は11億6,000万円と伝えられていますが、その負債の大半は「開発費」が要因だともコメントされています。

 

東大ベンチャー発、空中を自由に行き来できる夢の移動手段という事で、同社の事業に期待する関係者も多かったと思いますが、創業から破産に至るまでの経緯をネットニュースで読んでみると、夢のある事業に飛びついて「ダイヤの原石」をどう「換金」して行くのか、そこには有象無象の投資家・事業家の思惑と駆け引きが飛び交い、「夢を実現して行きたい」との創業時の想いやベンチャー企業としての覚悟など霧消してしまったかのような最期だったようです。

能登半島で起きた地震被害は二週間を経っても目を覆わんばかりの惨状ですが、例えば「ホバーバイク」のような移動手段が「普通の事」であったなら、被災者の人たちにとって大きな力になるんじゃないのかな…

作っているモノが派手ですから、各方面で話題になっていると思いますが、技術をおカネに転換するのは、やはり時間と資金が掛かる、といった総括になるのでしょうか。

 



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