事業再生の現場から

円安の先にあるもの

外国為替市場で円安が進んでいます。

今日も東京市場で、円は一時119円台を付けたとニュースが報じています。

1$=115円を記録してから、市場は「120円を視野に」していたので、特にビックリするような事態ではないのですが、今後輸入物価への価格転換が心配になります。

因みに、原油価格は国際市場で70$/バレル(ba)をついに割り、歴史的低迷を続けていますが、国内ガソリン価格は?と言うと、今でも150円超/Lはしています。

資源価格が下がっても、円安による「為替負け」で、輸入価格が下がらないのです。

私のように生活費負担増に「困ったぁ」と言ってるだけなら未だしも、事業経営上、どうしても原料や資材に輸入品を使わざるを得ない中小企業の負担感は、想像に絶するものでしょう。負担増を販売先に転嫁できる中小企業は少ないと思います。

一方で、消費者への価格転換や輸出製品の売上増で潤う大企業は、笑いが止まりません。

しかしいつまでもこの状態が続くとは限らないと、常に「褌のひもを緩めない」大企業の経営者達は、「儲かったから関係者にもお裾分けを」とは考えないと思います。

大企業から中小企業へ、或いは企業から家計へ、大都市から地方への「富の移転」が、今回の総選挙の争点となるのでしょうが、そう簡単に下々まで「恩恵」がい行き渡るとも思えません。

金融緩和によるデメリット(超インフレ等)が起こる前に、きちんと「安定成長経済」に景気を誘導できるのか、円相場の動向が注目されます。

 

 



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