事業再生の現場から

メイン行が融資先にモニタリングを求める訳

昨日の事ですが、懇意にしている某金融機関の支店長さんから電話をいただきました。

「新規の顧客候補を紹介したいのだが、コンサルをお願いするとして、どのくらいの費用が掛かるモノなのか?」というご質問です。

聞けば「紹介したい」とする企業さんは、弊社から凡そ30分以内で行ける地域で事業を行っているとの事。

懇意にしている支店長さんからの紹介でもあり「通常よりお安く対応させていただきますよ」と回答しておきました(笑)

 

話を伺うと、この会社は近々「世代交代(父→子)」を予定しているそうで、電話をくださった銀行がメイン行。

前期最終赤字だった事と自己資本比率が低いため、メイン行の格付は「要注意先」なんだそうです。

それでも旧来からの長い取引もあって信用もあり、支店長さんの見るところ「改善の余地は十二分にある」ということで、GW明けの今週、新規に2,000万円の融資を実行したばかりなんだとか。

それで融資のお礼に来店した当社の社長(父)・専務(息子)を前に、「今からでも、売上の増収対策や経費削減策に取り組めば、安定した黒字体質に切り替えもできるし、(事業を承継する)専務も楽になるんじゃないですか?」「今回は融資できましたが、できればこれを機会に『経営改善計画書』を策定し、御社が改善して行く様を銀行に見せて貰いたいのです」との話をされたと仰っていました。

 

赤字企業からの融資申込だっただけに、支店長さんも“よくよく考えて”融資を決断したものだと思います。

条件とまでは行かないまでも「経営改善計画を策定して、その進捗状況を注視(モニタリング)する」事を取引先に約束させて融資を実行する事例が増えています。(以前投稿した“コベナンツ融資”もこれに相当しますが)

その改善計画策定とモニタリング定着までの流れと実務を弊社でやって貰えないか、と言うのが支店長さんからの電話の趣旨です(電話を貰って30秒で全ての事情を察しましたが(笑))。

この手の事案は弊社の最も得意とするところで、こういう案件は「債権者」と「債務者」が対立する局面は少ないし、おまけに債権者である銀行さんからのご紹介ですから、私共としては非常に受け易い有難いお仕事になります。

 

電話では来週の取引先訪問を約束しました( `ー´)ノ

実際に経営者のお会いしてお仕事をお受けするか決めるのですが、弊社では、金額の多寡に関わらず「案件に携われる事の喜び」の方を受注する際の判断基準として「優先」する場合が多いので、前向きにお話を伺うことになると思います。

後はご紹介先様のご判断ですかねぇ。

 

 



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