事業再生の現場から

変化はチャンス!貸し手側の事情編

お早うございます。

過日、仲良くしていただいている某金融機関の担当者とその上席(課長さん)と、じっくり話し合う機会がありました。

連日新型コロナ対策融資関連の事務や自身の出勤抑制(この銀行は、週1日は在宅勤務だそうです)の中、どうやって顧客の事業を守るべくサポート役を担って行くべきなのか、彼らも日々悩みながら試行錯誤を続けている、そんな話をしていました。

日本を代表する最大手の金融機関に居ながら、華やかな国際業務や派手なディーリング(債券や為替など)業務とは縁遠い、比較的地味な国内のしかも中小企業融資担当である彼らは、自身を「特殊な技能が無いので国内業務です」と謙遜しますが、どうしてどうしてさすがに一流企業に所属する彼らの考えている事、リップサービス先行だとしても対外的に発する言葉には、国内全体を総覧するような拡がりを感じます。

 

その彼らが言います。

「政府の肝いりで始まった緊急対策融資ですが、今のところは信用保証協会保証付で金融機関にとってはリスクゼロ(100%政府保証)の融資残高が積みあがっていますが、いずれその枠では収まらない資金不足を訴えて来る取引先が続出する筈です。現に人件費負担が大きい飲食業やホテル業の中には、上場企業であっても資金不足に備えて金融機関周りを始めているという話も聞こえて来ています。」

「コロナが収束すると言うなら3~5月はアクシデントと割り切って銀行も支援継続できますが、既に行内では大手取引先毎のクレジットライン(融資限度枠)設定を試算する動きも始まっています。大手企業に対してもこういう対応ですから、中小企業融資についてはもってシビアになって行くのが確実で、政府が “貸せーっ、貸せーっ”言っても最終的には我々民間ですから、自分たちで尻ぬぐいする事にならざるを得ず、貸したくても貸せない、そんなシーンが出て来そうですよ」

民間企業で上場会社の社員でもある彼らは「返済が見込めない取引先に融資」する事は、社則で堅く禁じられている筈です。

回収見込みの薄い先に対して融資した資金が本当に「回収不能」になった場合、株主から会社に対する「背任行為」と訴えられるリスクもあるからです。

 

桁違いの金融緩和が続き、金融機関同士の顧客獲得競争が激しさを増す中、財務的に優位性を持つ企業や成長性が続くベンチャー企業等にとっては、この数年、自社に有利な資金調達環境が続いていました。

この資金調達環境が変化して来る可能性も出てきました。

アフターコロナの対応を想定しておく事も、中小企業経営者には必要だと思います。

 



コメント

※コメントは承認制となっております。承認されるまで表示されませんのでご了承ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です