事業再生の現場から

とよた森林学校の取り組み

お早うございます。

宇都宮は生憎の曇り空ですが、街路や家々の庭には様々な花が咲き乱れ、吹く風も優しく、何より脅威だったスギ・ヒノキと言った針葉樹系の花粉飛散も収まり、一年で最も気持ち良い気候を満喫しています。

昨年の今頃はと言うと、シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の花を追って、毎週のように山に出掛けていた事が、スマホの写真アルバムに残っていました。

今年は未だシロヤシオを見に行ってないけど、来週あたり何処かへ行って見ようかなと思います。

 

さて、昨日の日曜日は出掛ける用事があって、いつもより少し早起きしました。

何気にTVを見ていた所ところ、標題の「とよた森林学校」卒業生達による「森林ボランティア」の番組に出くわしました。

愛知県豊田市は言わずと知れた「世界のトヨタ」の企業城下町ですが、意外な事に、市内面積の70%は森林なんだそうです。

日本の国土の70%は山林と言うのですから、豊田市も「企業城下町」とのイメージと違って、まぁ平均的と言うか、日本じゅう何処に行っても巡り合えるような、山間中間地問題を抱えている自治体とも言えるようです。

この豊田市で活躍しているのが「森林ボランティア」と呼ばれる人達で、多くは豊田市が主催する「とよた森林学校」の卒業生だそうです。

どんな活躍をしているかと言うと、(戦後植林されたまま)需要減退や人手不足などで人手の入らなかったスギやヒノキの人工林の間伐作業を行っているのだそうです。

「とよた森林学校」では、毎年様々な市民講座を用意して、“山に向き合う”人間の育成に余念がありません。

私がビックリしたのはその規模で、間伐ボランティアのチーム(1チーム十数人のメンバーが居るそうです)が、市内に数十チームあるそうで、週末になると各チームが山主に依頼されチェーンソー持参で現地に集合し、立ち木の伐採・搬出作業を行っているのだとか。

 

搬出された間伐材は、木材チップとしてバイオマス発電所に販売されたり、木工用材料として製材されたり、売値は安価でも、社会の役に立っています。

(何よりスギ・ヒノキ花粉の発生元が減少するので、花粉症患者にとっては朗報です。気休めくらいの話であっても)

販売代金は役所で一元管理され、山主やボランティア毎に報酬が割り振られるようで、会社員や主婦・企業退職者等々様々な経歴を持つボランティアメンバーが「反省会」と集う飲み会費用にも充てられるようです。

その代価は「モリ(森)」という単位で市内に流通し(1モリ=1,000円)、実際に衣料品や日用品との交換もできるそうですから、これもビックリ、自治体の本気度が窺い知れます。

 

とにかく私がTVを見た感想は「うらやましい…」でした。

宇都宮市も、こういう取組をやったら良いんじゃないかな?(宇都宮市が同じような事をやってるか否か私は知りません、もし取り組んでいるとしたらゴメンナサイですが…)

とかく豊田市と言うと「トヨタの城下町だもん、別に何もしなくても、おカネはタップリあって役所は余裕でしょ」と私は考えていましたが、どうしてどうして…トヨタに負けず、先進的な取り組みを行っているのでした。

たまたまでしたが、こういうTV番組は良いですね、見た後ですが、なんだか気持ちが安らぎました。

まだまだ日本は捨てたもんじゃないと…



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