事業再生の現場から

事業再生か自主廃業か!?女性社長は悩む

先週8/2にアップした「マンゴー農家」のエピソードですが、親愛なるお姉さま方の強力な後押しで、結果50袋に迫る注文を受け、栃木産マンゴーが都内を始めとする首都圏各地の消費者のお口に届く事になりました。

「口コミ」「SNS効果」ってホント凄いんだ、って思う事例になりました。

協力してくださった皆さん、有難うございました_(._.)_

マンゴーはシーズン真っ盛り…まだ楽しんでいただけるだけのモノはあるそうです。

お近くの方も是非(^^)/

 

さて、本題です。

昨日異業種交流会で仲良くさせていただいている士業のS先生から、「村上さん、本業が不振で事業譲渡による再生を企てている会社があるんですが、一度社長と面談して貰えませんか? できれば近々に…」との連絡を受け、午後の予定をズラせば対応できると、早速電話を受けて40分後(こういう時都内は便利ですよね、結構な繁華街から下町まで30分程度で移動できますから)、指定された下町の地下鉄駅に到着しました。

先方の事務所に先着して社長さんとミーティング中だったS先生が駅まで迎えに来て下さり、物販業を営むI社長さんからお話を伺う事に…。

I社長さんが起業して30数年続いた事業が、突然業績不振に陥ったのは、健康問題がきっかけだったそうです。

I社長(女性)が軽い脳梗塞で倒れ、数か月の入院生活を送っている間、会社の実務は二人の幹部社員に任せていたという事ですが、この間の業務や資金の流れに不審な点が多々あり、問い質そうとしたところ突然幹部と経理担当者が退社したそうで、以後、経理上の大穴発生要因も特定できず、赤字が続き、銀行からの借入も急増して行った、という顛末をお話しいただきました。

(これは、中小企業ならどんな業種だろうと会社だろうと「起き得る」事象なので、敢えて紹介させていただきました、私も“他山の石”としないように自戒したいと思います)

 

ただ、どうなんでしょう。

仮に「事業譲渡」で事態の打開を図るとしても、いろいろ聞いて行くと、現状でネックとなっているような「価格設定権の確保」や「事業用地賃貸費用・外注費の削減」等の具体的改善策や、そもそもの改善意欲が希薄過ぎるような…

リスクを取って「事業再生」を目指すにしても、経営者(I社長)に、未だそこまで腹を括った言動が無いので、少し不安に思いました。

この案件は、既にS先生グループの再生チームが「請け負う」方向で検討中という事なので、私や弊社の出番は無いのですが、「自主廃業」に向けたソフトランディング策を考えた方が良いのかも…というお話もフランクにI社長へ話をしました。

悩んでいるI社長ですが、現在の事業内容や規模に拘り、個人資産消耗や他業者への負債(買掛金・未払金)膨張を続けるよりは、改善できないのなら「自主廃業」もアリと言うのが私の見立てでした。

 

社長が「プライド」「拘り」を何処まで抑えられて、既存業者の協力が得られるかが、この会社の「再生」のカギを握っていると思いました。

 

 



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